【ACE8】エースコンバット8を最後まで遊んだ。嘘だった翼が(ネタバレ)、本物になるまでの話

【ACE8】エースコンバット8を最後まで遊んだ。嘘だった翼が(ネタバレ)、本物になるまでの話

クリアした直後にこれを書いている。空母の甲板に戻ってきて、ヘルメットを外したあとの感覚がまだ残っている。『エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ』は、2026年10月2日に発売されたシリーズ最新作だ。舞台は灯台戦争から10年後の2029年、中央ユージア連合(FCU)とソトア共和国の戦争。全30ミッション、一本道のキャンペーンで、途中の無線や生存の細かい差はあっても、大きな結末は変わらない。

ここから先は、プロローグから最終ミッション、その後のカードまで全部入っている。途中で止めたい人は、ここで閉じたほうがいい。自分はアーリーアクセスから通しで遊び、二周目で高難度を軽く触った。以下は、そのときの記憶を、作戦の流れに沿って整理したものだ。

この戦争が始まる前の話

灯台戦争のあと、FCUはユージア大陸のほとんどの国を加盟国として飲み込んだ。復興は遅れ、中央政府は経済を回しきれず、加盟国の中では不満が溜まっていた。一方、海の向こうのソトア共和国は砂漠化が進み、遊牧の暮らしそのものが危うくなっていた。水が足りない。土地が死んでいく。その国が、2029年7月、電撃的にFCUへ侵攻する。

武器は二つ。運動エネルギー兵器「トニトルスの槍」と、レールガンを積んだ水陸両用の陸上戦艦だ。槍は衛星から降りてくる。着弾の前に空が白くなり、街が一瞬で消える。リオ・バホはその典型で、偵察に入った直後に街ごと焼かれた。陸上戦艦は海から陸へ上がり、艦隊の射程の外から都市を削る。開戦から数ヶ月で首都シーヴは落ち、FCU海軍の大半は散り、残った艦は博物館行きになりかけていた旧式空母「エンデュランス」に寄せ集められていた。

プレイヤーは、その海を漂っていたところを救助される。最初の肩書きは、ジャン・コープの後席、兵装システム士官だ。コープのTACネームがレックス。世間では「シーヴの翼」と呼ばれている。SNSで殺到する撃墜報告、街に貼られるポスター、子どもが真似するヘルメット。全部、実在する英雄の話として流通していた。

初飛行で、コープ本人がそれを否定する。ソトア機を一機も落としていない。数字は作られたものだ、と。作ったのは、空母に乗り込む広報兼連絡係のD.D.(ルーカス・ディエス・ドニファン)。エンソ・オーダーという企業の人間で、士気を維持するために伝説を量産していた。翼が飛んでいる限り、戦争は終わっていない。それが宣伝の芯だった。コープの本当の命令は、出たら生きて帰ること。撃墜より、姿を見せること。

【ACE8】エースコンバット8のミッションは全部で何本?【ACE COMBAT 8 WINGS OF THEVE】
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その飛行で、ルクス・ルナエ(FCU側の通称はシャドウズ)に襲われる。隊を率いるのはギリーシュ・トプラク、コールサイン「アレス」、シャドウ22。コープのF/A-18Fは海に落ち、コープは脱出せずに溺れる。後席の自分だけが浮上し、ドッグタグだけを拾う。再救助された病室で、D.D.がヘルメットと名前を渡す。コープの死は最高機密。翼は死んではいけない。ここから自分がレックスになり、ジョーカー隊の一番機になる。

嘘を継ぐところから、このゲームは始まる。

ジョーカー隊という四人

空母の格納庫で顔を合わせる仲間は、最初から最後まで無線の温度が違う。

エリントン・バクスター、コールサイン「プロフェッサー」。元大学講師で、ジョーカー2。声が低く、指示が短い。被弾した味方の位置を先に言い、自分の残弾は後回しにするタイプだ。序盤の渓谷や市街地で、彼の誘導に従うと無駄撃ちが減る。終盤、シーマ島周辺でカーミルの試作機に削られ、自分を庇って致命傷を負う。墓標の絵がエンディングのカードに出るのは、この人だ。

アナスタシア・セヴェルスカヤ、愛称ターシャ。ユークトバニア出身の曲技飛行士で、民間から引っ張り出された。ジョーカー3。戦争が終わるまで、人を落とすことを拒み続ける。敵機の後ろに付いても、機銃を撃たない。代わりに、編隊の穴を埋める動きが異常に速い。彼女の「撃たない」はわがままではなく、作戦中の配置そのものになっている。Noiseことウィリアム・コスターが、その横で常にロックを流している。静かな男で、被弾しても無線の音量が落ちない。

クイーン隊を率いるのはキャサリン・エヴァンス、コールサイン「リトル・ビー」、通称ケイト。序盤は別行動が多く、ロッキーアイランドで一度落ちたと思われたあと、終盤に生きて戻ってくる。最終盤の監視飛行では、自分が再び後席に座り、彼女が前で「キング1」として母艦を呼ぶ。

敵側の顔は、トプラクとカーミル・テウィだ。カーミルはルクス・ルナエの司令官で、少将クラス。索敵より、戦場の温度を読むタイプの指揮官に見える。トプラクは空で当たる相手で、こちらが翼の名前を継いだ直後から、その名前だけを狙ってくる。

D.D.は味方のようで、味方ではない。撃墜数を盛り、映像を切り、空母の食堂でスマホをいじっている。彼がエンソを切るのは、自分が切られたあとだ。

序盤から首都まで、何が起きるか

ミッションは30本。プロローグ「シーヴの翼」のあと、M01「4枚のジョーカー」から実戦に入る。最初の数本は空母周辺の哨戒と護衛だ。対艦攻撃をしてくる敵を落とし、ホワイトバレーを守り、ニューフィールド島の艦隊を奇襲する。ここまでは、旧式空母一つと、数の足りない航空隊で持ちこたえる話になっている。

M05とM08が首都シーヴの奪還だ。上陸部隊の頭上を飛び、陸上戦艦の射程に入る前に対空と対地を同時に処理する。市街地はビルの影が深く、低空だとミサイル警報が遅れる。自分は一段高い高度を保ってから降りた。奪還そのものは成功する。ただしD.D.は、その夜の投稿で撃墜数を盛る。食堂のテレビに自分のヘルメットが映り、実際より多い数字が流れる。違和感はここから積み上がる。

【エースコンバット8】 機体の選び方
【エースコンバット8】 機体の選び方

M06のドリンウィッチ飛行場強襲あたりで、特殊兵装を二つ載せられるようになる。弾数は一種類装備のときより減るが、対空と対地を同時に抱えるミッションがこのあと増えるので、ここを境に編成が変わる。序盤でMRPを対空ミサイルと機関砲に寄せておくと、中盤の輸送機狩りが楽だった。

M09は陸上戦艦の阻止線。レールガンの予告線が見えてから回避するのでは遅い。射線の外側を円を描くように移動し、砲塔を先に潰す。この艦はストーリー上も象徴で、ソトアが「陸でも海でもない場所」から都市を撃っている、という構図をそのままミッションにしている。

槍と、焼かれた街

M10「レインバンド突破」で、トニトルスの槍を誘導する飛行船を落とす。槍そのものはこの時点では止めきれない。誘導を切るのが精一杯で、着弾そのものは別の場所で起きる。

M12からM14にかけて、占領下のリオ・バホへ偵察に入る。バクスターと二人で降り、カーミルとトプラクに遭遇する。会話は長くない。その直後、ソトアが街に槍を落とす。自由戦士の手を借りて渓谷を抜けるのがM14「脱出の二人」だ。低空で地形に沿うミッションで、ここで対地センサーを切って目視に切り替えた人が多かったと思う。自分もそうした。レーダーより、谷の曲がり角のほうが信用できる。

帰投後に知るのが、コープの出自だ。彼はソトア生まれだった。だから撃てなかった、という説明をD.D.はする。知っていた、とも言う。宣伝の素材として、その出自は使えなかったのだろう。プレイヤーがミッション中に時々聞くコープの声は、このあたりから増える。ヘッドセットのノイズに混ざって、短い指示だけが来る。幻覚なのか、残された記録なのかは、最後まで明言されない。

宇宙と、企業の計画

中盤の山はコモナ宇宙基地と、国際宇宙エレベーターだ。トニトルスの槍の再装填を止めるため、ジョーカー隊とクイーン隊で基地に入る。待ち構えていた敵にクイーン隊の大半が落ちる。あれは陽動で、本命はエレベーター側だった。槍をもう一本上げるための侵入を阻止しても、二本目は発射される。エレベーターは半壊する。

この時点でD.D.はエンソ・オーダーを解任される。彼が話す内容は、こうだ。エンソの計画部門303が、戦争の拡大を設計していた。オーシアとユークトバニアを巻き込み、国境のない社会をエンソが仲介する。そのための火種として、ソトアの侵攻を利用した。槍の技術も、誘導も、企業側の手の中にあった。

エースコンバットを長く遊んでいると、ここで背筋が冷える。国家が戦い、企業がその外側で勘定を合わせる、という構図はシリーズの古い骨だ。今回はそれを、SNSの英雄とセットで出してくる。翼の数字を盛っていた人間が、戦争の設計図も持っていた。

ケイトを加えた編成で槍を一時的に無力化し、FCUは領土を取り戻していく。エキスポシティの掃討、ロッキーアイランドの上陸が続く。ロッキーでは止めたはずの槍が再起動し、味方に被害が出る。ケイトはここで撃墜され、一度は死亡扱いになった。

終盤で失うもの

ロッキーのあと、FCUはシーマ島に拠点を作り、ソトアの海上要塞メガフロート「ファトシア」へ手を伸ばす。ここでカーミルが試作機で出てくる。編隊が溶ける速さは、それまでのネームドとは別物だった。バクスターが被弾し、帰投できない。無線は短く切れる。プロフェッサーの声が、格納庫から消える。

ファトシアそのものは無力化できる。問題はそのあとだ。ソトアの大群がシーマを覆い、数だけで押し切られかける。そこに、死んだと思っていたケイトが戻ってくる。実積が、今度は盛られた数字ではなく、実際の帰還として外に出ていた。救援はその熱量で集まる。トプラクを落とすのはこの流れの中だ。シャドウ22は、翼の名前を追い続けた末に、その名前を継いだ機体の前で落ちる。

カーミルはシーヴへ逃げる。狙いは、槍の着弾をずらして陸上戦艦の原子炉を誘爆させ、一帯を生態系ごと潰すことだった。戦争を終わらせるのではなく、土地を使えなくして相手の復帰を拒む。ソトアの砂漠化から始まった戦争が、最後にもう一度、土地を殺す方向に振れる。

『エースコンバット8』
『エースコンバット8』

最後のミッションで、嘘が実になる

エンソはD.D.とエンデュランスを消すため、無人潜水艦を出す。証拠がD.D.の手元に残っているからだ。D.D.は残っていた最後のトニトルスの槍を、潜水艦の近くに撃つ。浮上の瞬間が中継され、エンソの関与が両国の目に入る。停戦交渉の席で、両国はエンソの仲介を拒んでいた。決定的な証拠が出れば、その場で戦いを止める、という通報も流れていた。

M30「翼の歌」は、空母を守り、その潜水艦を沈めるミッションだ。周囲の直援を切りながら、潜水艦の露出した部位を削る。ここまで来ると、特殊兵装は対潜と対空の二本が安定する。沈めたあと、世界中の中継で翼の名前が呼ばれる。今度は盛られた数字ではない。空母が残った、という事実だけが残る。

FCUとソトアは停戦する。エンソ・オーダーは解散し、トークンを焼き、データを消す。誰が創業し、誰が所有していたかは、調査でも出ない。資産はゼネラルリソースに移る。カードの文言では、2030年8月に和平が署名される。死者は百万、復興には少なくとも15年。エンソの上層が資産を受け取り、名前だけが変わって人は残る、という盗聴記録がM28の時点で既に出ていた。

エースコンバット3を遊んだ人には、この社名だけで十分だ。10年後の同じ大陸で、企業があの世界を分ける。今回の戦争は、その前段として回収される。

監視飛行のラストで、コープがもう一度だけ見える。自分とカーミルの魂はもう安らかだ、と言う。赤いアネモネを、風の花と呼ぶ。画面にその花が出たのは、月11が落ちたときと同じ構図だった、という指摘を後で見た。ビジョンから戻すのはケイトだ。後席の調子を聞き、母艦へキング1として帰還を告げる。ソトアの空域を出るとき、ドッグタグがアネモネのそばの地面に落ちている。コープが生まれた草原の上だ。

世界は、翼が最初から嘘だったことを知らない。知ったのは、空母の中と、沈んだ潜水艦の映像だけだ。伝説は、最後の戦果で本物になった、という扱いになっている。

クリアまでの戦い方

ストーリーは分岐しない。味方を落としすぎると、その後の無線からその人の声が減る。バクスターを終盤まで生かす選択はなく、ケイトは一度落ちて戻る。気を付けるべきは、ミッション中の指名機と、帰投条件のほうだ。

序盤はF/A-18系統で十分だ。空母運用の機体は着艦が安定し、対艦ミッションと相性がいい。M06以降は特殊兵装を二つにする。対空は複数ロック、対地は広範囲の炸裂系を一枠ずつ。弾数が減るので、機関砲の命中を意識したほうが結果的に残弾が持つ。

中盤の輸送機と飛行船は、ジャミング圏内に入ってからロックが安定する。圏外から撃つと逸れる。シャドウズが出るミッションでは、輸送機を全部落とす前にエース隊を削ると、追加のネームドが出る場合がある。M11では、ポダルゲより先にシャドウズを落とすとラルスが来る、という報告が早々に出ていた。収集が目的なら、目標の優先順位を逆にする。

陸上戦艦は砲塔、レーダー、主砲の順。主砲の射線が見えてからバンクするのでは遅い。円航路を先に作る。槍の誘導船は耐久が高いので、特殊兵装を温存して接近してからまとめて入れる。

終盤の大群は、一機ずつ追うと燃料と時間が溶ける。翼マンに攻撃を割り振り、自分は密集の中心だけを特殊兵装で割る。コマンドはエースコンバット5に近い。攻撃、特殊兵装、集合の三つを状況で切り替えるだけで、被弾が目に見えて減った。

高難度は二周目でいい。初回は無線を聞くために、標準で通したほうが物語の密度が落ちない。一人称のブリーフィングと帰投シーンはスキップできるが、コープの声とD.D.の投稿はスキップしないほうが、終盤の重みが変わる。

機体は30機以上、四カテゴリ。戦闘機は対空、多用途はバランス、攻撃機は対地と対艦。パーツは部位ごとのスロットになり、前作のように枠を自由に埋められない。機首、胴体、翼で役割が分かれるので、同じF-15でも対空特化と耐久特化で別物になる。序盤のMRPはパーツより弾薬と特殊兵装の解放に使った。パーツは中盤、ネームドを落とし始めてからで足りる。

遊んだあとに残る箇所

一番長く残ったのは、撃墜数の話ではない。コープが「一機も落としていない」と言ったあとの数秒と、最後にタグが花のそばに落ちるカットだ。その間に、バクスターが居なくなり、ケイトが戻り、D.D.が自分の会社を撃つ。英雄の看板を守るための嘘が、会社の設計した戦争を止める証拠になる。綺麗な回収ではない。和平のカードには、百万という数字と15年という年数が並ぶ。

ソトア側の事情も、最後まで単純な侵略では終わらない。砂漠化と遊牧の崩壊から始まり、占領と槍と、最後は土地を殺す選択まで行く。カーミルの最後の行動は、勝つためというより、相手が戻ってこれないようにするためだった。トプラクは名前を追い、カーミルは地図を潰そうとした。どちらも、停戦のカードの中では名前だけが残る。

ゼネラルリソースへ資産が移る一文は、シリーズを追ってきた人への注釈になっている。エンソが消え、名前が変わり、人が残る。次の時代の企業戦争は、この停戦の勘定の上に乗っている。

オンラインは別のゲームだ。クロスプレイ対応で、過去作の巨大兵器を相手にする協力戦もある。キャンペーンの余韻で入ると、コールサインの欄にレックスと入れたくなる。自分は空白のままにした。

まとめ

『エースコンバット8』のキャンペーンは、偽のエースが本物の戦果を上げるまでの30ミッションだ。コープは序盤で海に沈み、名前だけが残る。D.D.がその名前を盛り、エンソがその戦争を設計し、終盤で同じ槍が会社の潜水艦を照らす。バクスターは帰ってこず、ケイトは戻り、カーミルの狙った誘爆は止まって、空母は沈まない。

停戦は2030年8月。エンソは解散し、資産はゼネラルリソースへ移る。最後の飛行でコープは別れを言い、ドッグタグはソトアのアネモネのそばに残る。世界は、翼が嘘から始まったことを知らない。知っているのは、飛んで帰ってきた側だけだ。

クリア直後にいちばん確かなのは、格納庫の人数が減っていることと、それでも母艦がまだ浮いていることだった。続きを飛ぶなら、その二つを持ったまま、もう一度M01からでいい。

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