【ACE8】『エースコンバット8』コレクターズBOXで空に上がるまで【ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE】
9月29日、先行販売分が手元に届いた瞬間から開封して、そのまま空母エンデュランスの甲板に立った。シリーズを長く追っている人間ほど、箱を開けたときの感触と、最初の出撃で雲の層が割れ方をする瞬間が頭の中でつながる。この記事では、コレクターズBOXの中身を実際に手にした感想から、キャンペーン序盤の進め方、機体ツリーの使い方、現場で効いた操作まで、自分が飛んで分かったことだけを書く。
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まず箱を開けるところから
コレクターズBOXは税込15,730円。通常版が税込9,790円なので差額は約6,000円弱。その差額で何が手元に残るかが、買うかどうかを決めるポイントになる。
同梱物はこうだ。
- ゲーム本編(PS5ディスク、またはSteam版はコード封入)
- 設定資料集『ACES at WAR A HISTORY 2029』(フルカラー212ページ)
- マルチスチールケース
- ゲーム内楽曲入りUSB
- ジョーカー隊ステッカーセット
- ゲーム内デジタル特典:Cosmetic Set、PREMIUM ACE PASS PLUS Voucher
- 早期購入特典:F-14A、および『ACE COMBAT ZERO: THE BELKAN WAR』移植版
デラックスエディション(ダウンロード専用、税込11,990円)と比べると、物理の資料集・スチールケース・USB・ステッカーがプラスされる形になる。デジタル特典の中身はほぼ同じだ。逆に、プレミアムバンダイ/ASOBI STORE限定のACE of ACES BOX(税込39,600円)は、ここに30周年ピンズセットとオリジナルドッグタグが乗る。ピンズまで欲しい人以外は、コレクターズBOXで十分に「物が残る」側に立てる。
実物で一番重みがあるのは資料集だ。212ページは数字以上に厚い。機体図、空母エンデュランスの内部、ジョーカー隊の人物資料、2029年の戦況地図が並ぶ。キャンペーンを進めながらページをめくると、ブリーフィング画面だけでは拾いきれない空気が補われる。スチールケースはディスクを入れるだけでなく、棚に置いたときの存在感が違う。USBは移動中にBGMだけ流す用途で意外と使う。ステッカーは手帳やハードケースに貼った。デジタル特典のCosmetic Setは外観用、Ace Pass Plusはオンライン側の進行を飛ばせる券だ。キャンペーン本編の機体解放には使えないので、そこは誤解しない方がいい。

F-14Aは予約・早期購入特典として最初からハンガーにいる。艦載機として見た目もよく、序盤の空戦で十分に仕事をする。ZEROの移植はキャンペーンの合間に飛ばすと、ベルカ戦争の空気を思い出してから8に戻れる。シリーズを途中から入った人にも、パイロットの「顔のない英雄」というテーマがつながりやすい。
通常発売は10月2日。コレクターズBOXとACE of ACES BOX、デラックスは9月29日から先行で飛べる。自分が書いた内容は、その先行期間にキャンペーンを進めた時点の感触だ。
2029年のユージアで何が起きているか
舞台はストレンジリアル。灯台戦争から十年後の2029年7月、ソトア共和国が中央ユージア連合(FCU)へ電撃侵攻を仕掛ける。首都シーヴは落ち、残存戦力は散り散りになる。プレイヤーは救難ボートで漂っていたところを、旧式空母エンデュランスに拾われる。甲板には難民が溢れ、艦載機は寄せ集めだ。
ここで渡される名前が「Wings of Theve(ウイングス・オブ・シーヴ)」である。シーヴの翼。首都の名を冠した伝説のエースだ。ただしその伝説は、士気を繋ぐために作られた物語だった。最初の出撃では、本物の「レックス」ことヤン・コープ中佐の後席に座る。彼は人当たりがよく、オフのときは博打好きで、回避だけは異常に上手い。そのコープが墜ちたあと、プレイヤーがコールサイン「レックス」を継ぎ、ジョーカー隊の1番機として飛び続ける。
ジョーカー隊は四人編成だ。
- レックス(プレイヤー)
- エリントン・バクスター(コールサイン:プロフェッサー)
- ターシャ・セヴェルスカヤ
- ウィリアム・コスター(コールサイン:ノイズ)
プロフェッサーは理屈っぽく、ターシャは元ユークトバニアの曲技チーム出身、ノイズは彼女の極端な機動についていける翼だ。無線のやりとりが本作の体温になっている。7のときも無線は上手かったが、今作は「負けている側の艦」から飛び立つ空気が強く、味方の声が焦りと冗談を同時に運んでくる。

ストーリーは一人称寄りのシネマティックで見せる。7のVRモードで培った「コックピットの内側」の感覚が、地上シーンにも持ち込まれている。大ネタは書かない。序盤で分かることだけ言えば、英雄の名前を継ぐことと、自分がその名前に見合うかどうかは別の話だ、ということだけ覚えておけばいい。
操作と画面を最初に決める
操作はSTANDARDとEXPERTの二系統。STANDARDは左スティックで旋回までまとめて扱う。7をパッドで飛ばしていた人なら、ほぼそのまま乗れる。EXPERTはロールとピッチを分けて取る。細かい角度が欲しくなったらこちら。最初からEXPERTに振る必要はない。ノーマルでキャンペーンを一通り飛ばしてから切り替えても遅くない。高難度に入ると、ハイGターンの入り方や射線の微調整でEXPERTの方が楽になる場面が増える。
視点は三人称、HUD、コックピットの三つ。普段は三人称、ミサイルを切る瞬間だけコックピット、という使い分けが自分には合った。雲の表現はCloudlyというミドルウェアを使っており、層が厚く、ブロッケン現象や光芒が出る。見た目が綺麗なだけでなく、雲の切れ間から敵のコントレイルを拾う判断材料になる。被弾した機の煙も視認しやすい。
PS5のDualSenseはトリガーの抵抗が効く。加速・減速・ハイGの入りで指に負荷が乗る。慣れないうちは指が疲れるので、感度とトリガーの効きはオプションで少し落とすのも手だ。
ウイングマンへの指示は十字キー。攻撃、散開、護衛に戻る、特殊兵装の切り替え。序盤は「自分が先頭で食いつき、指示は最低限」で足りる。中盤以降、陸上戦艦や艦隊攻撃のように目標が散らばる任務では、指示を出さないと味方が死ぬ。プロフェッサーが「あっちの編隊は知り合いだ」と無線する任務がある。そういう会話は聞き流さず、指示の優先度を変えた方がいい。選択によって後の生存に影響する場面がある。本筋が大きく分岐するわけではないが、ジョーカー隊の顔が欠けると無線の温度が変わる。
難易度は最初から無理に上げない。シリーズ経験者でも、今作は「どこに当ててもダメージが入る」仕様に変わっている。弱点部位を探して撃つ感覚が薄れ、代わりに弾幕と地形の密度が上がっている。ノーマルで操作と無線の情報量に慣れてから、HARD、ELITEへ上げる方が安定する。ACEはELITEでキャンペーンをクリアすると解放される。
初めての出撃でやること
エンデュランスに上がったら、まずハンガーとブリーフィングの見方を固定する。
ブリーフィングでは目標の種類を必ず確認する。空戦中心か、対地が多いか、艦船が混ざるか。今作は対地特化機が最後まで使いやすい。7のように途中で「急に対空しか使えない」切り替えが減り、フリーフォームに近い殲滅任務が増えた。だから序盤から「対空しかできない機」だけを育てると、地上目標の多い任務で損をする。
初期で手元にあるのはF/A-18系と、特典のF-14Aだ。カバー機体はF/A-18E Super Hornet。艦上運用が物語の中心なので、ホーネット系は甲板との相性がいい。F-14Aは空対空が素直で、特殊兵装にHVAA、SAAM、UGBを積める。序盤の混戦ではF-14AかF/A-18Cで十分に仕事になる。
出撃前のチェックは短くていい。
- 特殊兵装を任務に合わせる(対空が多いなら多ロック、対地が多いならUGBや対艦)
- フレア残数を見る
- ウイングマンの機体が古すぎないか見る
- 難易度と操作タイプを確認する
最初の数ミッションは「墜とされないこと」が成績に直結する。チェックポイントを踏みすぎるとランクが落ち、MRPも減る。被弾したら無理に撃ち続けず、一度高度を取ってフレアを切ってから入り直す。今作の弾幕は7より dens で、都市部ではビルに激突する事故が本当に起きる。陸上戦艦が出る任務では、艦そのものより「街の隙間」の方が敵になる。
無線はBGMより優先して聞く。地上部隊の位置、味方爆撃機の進入経路、敵エースの接近は字幕だけだと遅れやすい。音量バランスはボイスを少し上げておく。

機体ツリーとMRPの使い方
キャンペーンで得たMRP(Military Result Point)を、AIRCRAFT TREEで機体・強化パーツ・特殊兵装に変える。ツリーは分岐する。全部を同時に伸ばすとしんどいので、序盤は一本道を決めた方がいい。
機体は四分類。
- Fighter(青):対空
- Attacker(赤):対地
- Multirole(紫):両方
- Electronic(緑):電子戦・支援
迷ったら紫を買う。序盤のおすすめはMirage 2000-5。必要MRPは13万前後。デルタ翼で安定していて、UGB/4AAM/LASMを積める。ただし艦載機ではないので、空母運用が強制される任務では出せない。その穴をF-14AとF/A-18Cで埋める。
中盤に向けて伸ばすならF/A-18E、F/A-18F。必要MRPはEが24万前後。特殊兵装は6AAM、SOD、QAAM。スロットも多く、パーツを載せやすい。終盤の多目的枠はF-35C。ステルスと汎用性が両方欲しくなったらここへ来る。
対地が苦手だと感じたら、途中でA-10CやSu-25SM、F-2Aを一本入れておく。対空が厚い任務が続いたらF-15Cや後のF-22A、Su-57へ分岐する。電子戦はEA-6BからEA-18Gへ。ECMやESMが効く任務は数が限られるが、いると楽な場面がある。
パーツはBODY、ARMS、MISC。載せられる数は機体ごとに違う。序盤に優先して取りたいのは次の系統だ。
- 標準ミサイルの再装填を短くするパーツ
- 対地補正
- 耐ストールとハイG持続
ミサイルの回転率は、序盤のSランクに直結する。機動パーツはハイGの入りを安定させる。ステルス探知や着氷対策のMISCは、該当任務が来てからでいい。
ウイングマンにも機体を買える。同じ機体の二機目以降は安くなる。ジョーカー隊に同じ型を揃えると無線の統一感が出るし、実績にも絡む。ただし自分の機を先に上げた方が、ミッションの成功率は高い。翼を先に最新鋭にしても、1番機が落ちれば任務は終わる。
特殊兵装は後から二種装備が可能になる。解放されたら、対空と対地を一本ずつ載せるのが基本になる。弾数は機体ごとに違う。 Hornet系はミサイル総数が多いので、弾切れしにくい。A-10は砲が仕事をする。弾種の相性はブリーフィング画面の目標アイコンを見て決める。

スキンとエンブレムはキャンペーン進行で解禁される。オンラインでは最初から触れる。見た目を先にいじりたい人は、コレクターズBOXのCosmetic Setがここで効く。
効率よく進める順番
自分が実際にやった流れはこうだ。
- 難易度ノーマル、操作STANDARDでキャンペーンを進める
- 初期機体とF-14Aで最初の数任務を飛ばし、MRPを貯める
- ツリーでミサイル再装填系パーツを先に取る
- Mirage 2000-5を解放する
- 艦載が必要な任務はF-14A/Hornet、それ以外はミラージュ
- 中盤でF/A-18Eを取り、特殊兵装を二種運用に切り替える
- ジョーカー隊の機体を一つ世代を上げる
- キャンペーンをクリアしてFree Missionを解放する
- ELITEで全体を通し、ACEを解放する
- そのあとで本格的なMRP周回に入る
序盤から周回に入る必要はない。キャンペーン一週でだいたい300〜400万MRP前後入る。ツリーの終盤や実績「MRP Aplenty」(累計2,500万)まで行くなら、クリア後にMISSION 28「A Thousand Points of Light」をFree Missionで回すのが現状いちばん密度が高い。航空機が多く、補給にシマ島の飛行場が使える。対空特殊兵装(4AAMや6AAM)を積んで、弾を余らせずに撃ち切る。難易度が高いほど倍率は乗るが、落ちてチェックポイントを踏むと逆に遅くなる。安定してSが取れる難易度で回す。
ランクは撃破数、時間、被弾、チェックポイント使用が乗る。Sを狙うなら「任務目標だけ壊して帰る」ではなく、周辺の目標も拾う。ただし高難度では生還が先だ。落ちるくらいなら目標を残して帰る。帰還までがミッション、という感覚は7より強い。
ネームド機は出現条件が任務と難易度に紐づく。コンプしたい人は、一週目は気にせず飛ばし、二週目で条件を見て回った方が早い。一週目で全部拾おうとすると進行が止まる。
現場で効いたこと
雲の中に逃げない。今作の雲は美しいが、中に入るとロックと視認が同時に悪くなる。切られたミサイルを消すためだけに雲を使うならいい。そこで旋回を続けると、地上物か味方にぶつかる。
ハイGは温存する。常時ハイGで曲がっていると速度が死に、次の射線が取れない。ミサイル警報が鳴ってから入れる。DualSenseの抵抗を合図にすると、指がタイミングを覚える。
機関砲を捨てない。どこに当ててもダメージが入る仕様になったので、至近距離の切り合いは砲の方が早いことがある。特殊兵装を温存したい対地任務でも、接近してきた迎撃機は砲で処理する。
ウイングマン指示は「散開」を先に覚える。全員で同じ目標に突っ込むと、弾幕の中で味方が落ちる。散開させて自分だけが切り込む、戻って護衛させる、の二種だけでも生存率が変わる。
都市戦では高度を欲張らない。ビルの谷間に陸上戦艦が入り、レールガンとドローンを同時に投げてくる任務がある。高高度から一方的に撃つより、壊れた高層ビルの陰を使って射線を切る方が安定した。ここは資料集の地図を見ておくと、進入方向のイメージが付きやすい。
セーブ前にパーツを付け替える。任務が終わった直後のハンガーで次の特殊兵装まで変えておくと、次のブリーフィングで迷わない。
ZEROの移植は、8の中盤で一度触ると戻ってきたときの感覚が鋭くなる。ベルカの「英雄の顔」と、シーヴの翼の「作られた英雄」が重なる。強制ではないが、コレクターズBOXで両方入っているなら、8だけを一気に飛ばすより間に一任務挟んだ方が頭が整理される。
オンラインはキャンペーンと並行して少しでいい。クロスプレイ対応の対人と協力がある。Ace Passはシーズン進行用で、Premium Plusの券がコレクターズBOXに付く。キャンペーンの機体コンプを券で飛ばせるわけではない。オンラインのスキンやパス経験値を先に進めたい人向けだ。協力で古い超兵器がレイド的に出る、という話は出ているが、本格的に潜るのはキャンペーンを一週してからの方が機体も指示も安定する。
コレクターズBOXを選ぶ意味
ゲームだけ欲しいなら通常版で足りる。先行で飛びたい、見た目のデジタル特典が欲しい、ならデラックスでも足りる。それでもコレクターズBOXを選ぶ理由は、資料集とスチールケースが「終わったあとに残る」ことだ。212ページは、エンデュランスの通路やジョーカー隊の私服資料まで載っている。プレイ中は飛ばしがちな設定が、ページ側で回収される。シリーズの空を十年単位で見ている人ほど、箱を開けたときの満足が後から効いてくる。
逆に向かない人もはっきりしている。デジタルだけでいい人、ピンズまで欲しい人(その場合はACE of ACES)、Xboxだけで遊ぶ人(コレクターズBOXのパッケージはPS5とSteam)。自分の環境と、棚に物を置くかどうかを先に決めた方がいい。
店舗特典は時期によってフライトタグや壁紙が付く。ASOBI STOREはタイトルロゴ入りフライトタグが出た。予約時点の特典は発売を過ぎると消えるものがあるので、今から通常版を買う人はF-14AとZEROの扱いだけ公式を確認した方がいい。初回生産分に封入、という但し書きが付いている。
まとめ
『エースコンバット8』は、負けている側の空母から飛び立つ話だ。名前は最初から与えられる。中身は出撃を重ねないと追いつかない。操作は7の延長で入れるが、弾幕と地形の密度、ウイングマン指示、パーツ分岐が加わる。序盤はF-14AとHornet、ミラージュで汎用を確保し、ミサイルの回転率を先に上げる。周回はクリア後のMISSION 28に任せる。英雄の伝説を維持するために飛ぶ、という建前と、実際に無線で聞こえる焦りが同時に来る。その温度差が今作の核だ。
コレクターズBOXは、その温度差を資料集側でもう一度味わうための箱だった。ディスクをスチールケースに移して、USBで楽曲を流しながら資料集の2029年地図を開く。それから次の任務のブリーフィングに入る。先に空へ上がりたい人は、その順番でいい。
