『CoD:BO2』PS5で『Black Ops 2』を今から始める人へ

『CoD BO2』PS5で『Black Ops 2』を今から始める人へ

2026年夏、PlayStation Storeに突然並んだ『Call of Duty: Black Ops II』を見て、「ついにリメイクか」と思った人は少なくないはずだ。実際にダウンロードして起動してみると、タイトル画面の空気も、メニューの質感も、銃声の響き方も、2012年そのままだった。期待していた4Kリマスターでも、操作 sens を現代風に組み直した新作でもない。それでも、PS5で初めてこの作品に触れたあと、キャンペーンを一度クリアし、Nuketownで何度も死に、ゾンビでバスに乗り損ねた夜のことを、今でもはっきり覚えている。

この記事は、移植版を買ったばかりの人、昔PS3で少し触ったきり忘れた人、キャンペーンだけやってマルチに手を出していない人向けに書いた。何が収録されていて、何が別売りで、どこから手を付けると無駄が少ないかを、実際に遊んだ側の感覚でまとめる。

いま手元にある『BO2』は何か

2012年11月に出たオリジナルを、Iron GalaxyがPS4/PS5向けに移植した版だ。日本では2026年7月10日に配信が始まり、音声も表示も日本語に対応している。定価は税込5900円。発売直後はPlayStation Plus加入者向けに半額の2950円で出ていた。シーズンパスは別売りで4490円。当時のマップパックをまとめて入れるならこちらが必要になる。

グラフィックは当時のままに近い。解像度とフレームは現行機の恩恵で安定し、60fpsで動く。120fpsやFOVスライダー、テクスチャの作り直しは入っていない。ロードはPS3時代より明らかに短い。9月にはマルチの専用サーバー移行パッチが入り、初期に目立った切断や不正アカウントの問題はかなり落ち着いた。PS4とPS5同士ならマッチできるが、XboxやPC、旧PS3版とは繋がらない。

「リメイク」という言葉で検索して来る人は多いが、中身は2012年のゲームそのものだ。だからこそ、当時のテンポ、マップの狭さ、武器のクセ、ゾンビの理不尽さがそのまま残っている。新しいCoDに慣れた指だと最初はもたつく。逆に、そこが今でも強い理由でもある。

収録内容はキャンペーン、マルチプレイヤー、ゾンビの3本柱。ベースゲームだけでも一通り遊べる。DLCマップや追加ゾンビマップはシーズンパス側だ。最初から全部揃える必要はない。キャンペーンと本編ゾンビ、本編マップのマルチで十分に長い。

ゲームの骨格を先に掴む

『BO2』のキャンペーンは、1980年代の冷戦末期と、作品内の近未来である2025年を行き来する。過去編ではアレックス・メイソンとフランク・ウッズ、未来編ではメイソンの息子デイビッド(通称セクション)が軸になる。敵はラウル・メネンデス。麻薬から始まり、やがて世界規模のサイバー攻撃と民衆運動を動かす男だ。

シリーズの中では珍しく、ミッション中の選択と、合間に入るストライクフォースの成否で結末が変わる。人物が生きるか死ぬか、米中が手を組むか、ウイルスが止まるかが分岐する。一本道の英雄譚ではなく、「誰を残して、誰を殺すか」が後のカットシーンに効いてくる作りだ。

マルチは当時としては革新的だったPick 10が核にある。武器、アタッチメント、パーク、致死装備、戦術装備、スコアストリークを合わせて10枠までしか持てない。全部盛りはできない。何を捨てるかでクラスの性格が決まる。現代のCoDのようにアタッチメントを無限に積む感覚とは違う。

Call of Duty BO2
Call of Duty BO2

ゾンビはTreyarch流の協力サバイバルで、今作からマップ構造が大きく広がった。本編のTranZitはバスで複数拠点を移動する。DLC側には高層ビルのDie Rise、アルカトラズのMob of the Dead、西部劇風のBuried、第一次大戦のOriginsがある。イースターエッグもマップごとに長く、一人では厳しいものが多い。

始め方:最初の一週間でやるべきこと

購入したら、いきなりランクマッチや高ラウンドを狙わなくていい。順番を決めた方が早く慣れる。

まずキャンペーンを普通難易度で通す。操作、武器の反動、カバーの取り方、スコアストリークの感覚をここで覚える。現代のCoDよりエイムダウンが重く、スプリント解除から射撃までの間もある。ここで「古い」と感じるのは正常だ。感度は最初低めにして、腰だめ撃ちとADSの切り替えに慣れてから上げる。

キャンペーン中はインテルを無理に全部集めなくていい。二周目用に残す。重要なのは選択の場面を見逃さないことだ。特に次の5点が後の結末に効く。

  • 「Old Wounds」でクラフチェンコをすぐ殺さず、尋問する
  • 「Karma」でデファルコを逃さず、クロエ・リンチを助け出す
  • 「Suffer With Me」でメイソンを頭ではなく足を撃つ
  • 「Achilles’ Veil」でハーパーを撃つかどうか(撃つとファリドが生き残る)
  • 最終ミッション「Judgment Day」でメネンデスを殺さず捕える

ストライクフォースは後回しにするとグッドエンドが遠ざかる。ミッション選択画面に出たら、本編の合間に消化した方がいい。全部クリアしておくと、終盤の米中関係と艦の防衛が安定する。

キャンペーンを一通り終えたら、マルチはチームデスマッチかドミネーションから入る。最初からリーグプレイやHardpointに行くと、マップを知っている古参に潰される。レベル上げは地味だが、武器の解放が遅いとクラスが貧弱なままになる。序盤はMTARかM27を軸にすると扱いやすい。AN-94とMSMCは強いが、解放が後ろの方だ。

ゾンビは最初からTranZitの本編ルートでいい。サバイバルのバス停単体マップは練習用として優秀だが、物語とクラフトの感覚はTranZitで覚える。バスのクラクションが鳴ったら乗る。霧の中を徒歩で突っ切るとデニズンに頭を取られる。電源は発電所地下。パーツは一度に一つしか持てないので、往復を厭わないこと。

キャンペーンを無駄なく進める

難易度は最初Veteransにしない。ストーリーと分岐を見るなら通常かハードで十分だ。Veteransは弾が少なく、敵の精度が高いだけで、物語の理解には寄与しない。

未来編のドローンやCLAWsは、 tent に慣れないうちは味方AIに仕事を任せすぎない。自分でマーカーを置き、高所の敵から潰す。車両ミッションはカメラの揺れが今でもきついので、視点を少し下げると酔いにくい。

グッドエンドを狙うなら、クロエ生存とメネンデス捕縛が最優先だ。ハーパーを生かすとファリドが死に、終盤の艦上でクロエを守れなくなることが多い。 compasion でハーパーを残すと、別の悲劇が起きる。どちらが「正しい」かは人による。自分は最初の周回でハーパーを撃ち、二周目で残してみた。カットシーンの温度がまったく違う。

メイソンの生死は「Suffer With Me」の最後の発砲で決まる。当時の自分は勢いで頭を撃った。PS5版でやり直したとき、足を二発入れて初めて、エンディングの墓前が消えた。あの差だけでも再プレイの価値がある。

トロフィーはキャンペーン関連とマルチのレベル、ゾンビのイースターエッグが重い。移植版のトロフィー構成はPS3版に近い。コンプを急ぐなら、キャンペーンの分岐をメモして二周目で回収した方が早い。

マルチを伸ばすための実戦

Pick 10の基本は「主武器+アタッチ2+パーク3+致死1+ストリーク3」か、「主武器+アタッチ2+パーク4+戦術1」あたりから組む。全部詰め込むとストリークが弱くなり、キルを稼いでも何も呼べない。

2026年のロビーでもよく見る組み合わせは次のようなものだ。

  • AN-94:サプレッサー、ストック。距離が取れ、反動も素直。サイトはアイアンのままでいい
  • MSMC:サプレッサー、拡張マガジン。近中距離の本命。クイックドローを足すならワイルドカードが必要
  • MTAR:最初から使える万能AR。サイトとストックで無難に勝てる
  • MP7/PDW-57:小マップ用。NuketownとHijackedで強い
  • FAL OSW:バーストとセミの切り替えが噛み合う人向け。連射に慣れるまで時間はかかる

パークはGhost、Flak Jacket、Toughness、Dexterityの優先度が高い。UAVが飛ぶ部屋ではGhostの価値が跳ねる。爆発物が多い部屋ではFlak Jacketを切ると即死する。Scavengerは撃ち合いが長いクラスで活きる。Perk 3のEngineerはスコアストリーク対策に便利だが、初心者はDexterityの方が試合が安定する。

スコアストリークはUAV、Counter-UAV、VSAT、Lightning Strike、Heli、VTOL、Swarmあたりが定番。Nuke(キル30)は今でも出るが、 Greif な部屋ではストリークを狙うよりキルデスを整えた方が気持ちいい。予測不能なMODアカウントは発売直後より減ったが、異常なプレステージや不可能なキルカメラを見たら試合を抜けていい。9月の専用サーバー移行後は、普通の試合の割合が増えた。

マップ投票はNuketown 2025、Hijacked、Raidに偏る。この三つが嫌なら、専用プレイリストか、投票でStandoffやSlums、Expressを拾う。CargoとTurbineは視線が長く、スナイパーとARが強い。Yemenは高低差が多く、屋上を取られると苦しい。Plazaは屋内が多く、SMG向きだ。

立ち回りは現代CoDより「角を丁寧に見る」必要がある。スライドキャンセルもタクティカルスタ exp もない。足音とミニマップのUAV情報がまだ強い。音はヘッドセット推奨。足音の遠近が今の作品より分かりやすい場面がある。

レベルとプレステージは気長にやる。武器金迷彩まで行くと時間が溶ける。まずは好きな二武器をレベル最大にして、クラスを二つに固定した方が上達は早い。毎回違う銃を振ると、反動の記憶が残らない。

フレンドとやるなら、カスタムゲームでNuketownを回すより、本編マップを一周した方が実戦に近い。マップを知らないまま公開マッチに出ると、同じ位置から何度も倒される。

ゾンビ:地図ごとの入り方

ゾンビは「ラウンドを伸ばすゲーム」と「イースターエッグを進めるゲーム」が同居している。初心者はまず20ラウンド前後を安定して見ることを目標にする。箱を回しすぎてポイントを溶かさない。壁武器を早めにPack-a-Punchまで持っていく方が生存率は高い。

TranZit

バス停、ダイナー、農場、発電所、町をバスで結ぶ。電源を入れ、タービンを作り、バスに梯子や除雪パーツを付ける。Pack-a-Punchは町側。ジェットガンは組み立てと分解がイースターエッグに絡む。霧の中の徒歩移動は原則しない。デニズンを街灯に叩き込んでポータルにする技は便利だが、慣れるまでバスに乗る方が死なない。

Juggernogは発電所周辺。Tombstoneは協力時に意味がある。一人プレイなら急いで取らなくていい。 EMPグレネードは箱から出たら残しておく。灯りの同時処理に使う。

Richtofen側とMaxis側でイースターエッグの手順が違う。一人で完結しにくい。まずは電源、箱、PaP、壁武器の流れを体に入れたあと、動画を横に置いて進めた方がいい。手順を暗記してから部屋に入ると、途中で誰かが死んで全部吹き飛ぶ。

Die Rise

香港の高層ビル。落下死が異常に多い。ジャンプの距離を体で覚えるまで、高ラウンドは狙わない。Sliquifierが強力だが、組み立てまでが長い。床の抜けとエレベーターの位置を優先して覚える。

Mob of the Dead

アルカトラズ。Afterlife(死後状態)で回路を繋ぎ、飛行機で金門橋へ行く。BlundergatとHell’s Retrieverが強い。イースターエッグは複数人必須で、最後はWeaselを殺すか生かすかでループの解釈が変わる。雰囲気はシリーズ屈指。初めてならストーリーより生存を優先し、橋への往復に慣れてからエッグに手を出す。

Buried

地下の西部劇タウン。巨人Leroyにキャンディを渡して障害物を壊させる。Paralyzerとチョークが独特。銀行と武器ロッカーがあるので、複数回遊ぶ前提ならポイントの貯蓄が効く。幽霊屋敷は高ラウンド向け。序盤に不用意に入るとチームが崩れる。

Origins

DLC最後のマップで、今作ゾンビの完成形に近い。四本の杖、ジェネレーター六基、ロボット、泥。一人でもイースターエッグが狙えるが、時間はかかる。シャベルで掘る、杖を強化する、ジッグラトを進める。高ラウンドよりエッグ優先でいい。シリーズ全体の伏線がここで一気に寄ってくる。

本編だけで遊ぶならTranZitを深掘り、余裕が出てからシーズンパスを検討するのが健全だ。ゾンビ目的でパスを買うなら、OriginsとMobが優先度高い。Die Riseは好き嫌いが分かれる。

Perkの優先はJuggernog、Speed Cola、Double Tap、Quick Revive(一人なら特に)。Stamin-Upは移動マップで価値が上がる。Mule Kickは武器を三つ持ちたい人向けで、死んだときのロスも大きい。

箱の運に頼らないこと。壁のSMGやショットガンを早めに強化した方が、20ラウンドまでは安定する。パワーアップのNukeを下手なタイミングで踏むと、残り一体のポイントを逃す。Max Ammoは Reload 前に踏む。

今のPS5版で気をつけること

期待値を「フルリマスター」に置かない。テクスチャの古さ、顔の作り、遠景の雑さは残っている。その代わり、マップの読みと武器の距離感は当時の設計のまま入ってくる。新しいCoDの動きに慣れた指だと、最初の二日は負けが込む。そこでクラスをいじりすぎず、同じ武器で二十試合ほど続けた方が早い。

DLCなしでも本編マップは揃っている。Nuketown 2025はベースに入っている。シーズンパスは、特定のゾンビマップか、投票で出ない追加マップが欲しくなってからでいい。最初からフルセットを買うと、キャンペーンも終わらないうちに容量と金額だけが先に減る。

クロスプレイはない。日本時間の深夜帯は部屋が集まりやすい。昼間はモードを絞った方が待ちが短い。フレンド加入はパッチ後に改善されたが、招待が弾けるときは一度タイトルに戻す。

不正行為は発売直後より減った。それでも明らかにおかしい軌道や、あり得ないプレステージを見たら通報して抜ける。自分のアカウントを守る方が大事だ。カスタムエンブレムの不具合も初期は多かったが、修正パッチでかなり落ち着いている。

操作設定は、エイム補助を切りすぎない方が入門は楽だ。当時の加速度に合わせて、垂直感度を少し下げるとスナイパー以外が安定する。トリガーのデッドゾーンは本体設定側でも触れる。コントローラーの背面ボタンはリロードとジャンプに割ると、旧作特有のしゃがみリロード事故が減る。

保存データは本体とクラウドの両方を使う。ゾンビの途中離脱はラウンドを跨ぐと状況が変わることがあるので、イースターエッグ中は抜けない方がいい。

効率よく伸ばす順番

自分の中でうまくいった順はこうだ。

  1. キャンペーンを通常で一周し、分岐をメモする
  2. マルチでMTARかM27を最大まで育て、本編マップの配置を覚える
  3. TranZitで電源、PaP、20ラウンドを安定させる
  4. キャンペーンを分岐違いでもう一周
  5. 必要ならシーズンパスを買い、MobかOriginsに手を出す
  6. リーグプレイや高ラウンドは、武器とマップが体に入ってから

逆に遠回りだったのは、初日にNuketownだけを十時間回したことと、箱だけに金を溶かすゾンビの回し方だ。狭いマップでキルは稼げるが、他マップの読みが育たない。ゾンビも、ラウンド数より「次に何を作るか」が分かっている方が生存する。

武器迷彩やエンブレムは後回しでいい。試合の質が上がってからでも間に合う。ボイスチャットは有志と組むとき以外、切っておいた方が快適な部屋もある。

nevertheless、今遊ぶ意味

新しいCall of Dutyは移動が速く、スライドとオムニムーブメントで縦横に崩せる。『BO2』はそうではない。角を一つずつ確認し、ストリークを稼ぎ、マップ投票で同じ三枚に戻り、それでも「もう一試合」と起動してしまう。その遅さと狭さが、今の作品群にはない。

キャンペーンの分岐は、今見ると演出の粗さも目につく。だが、ハーパーを撃った夜と撃たなかった夜で、艦の廊下がまったく違う空気になる体験は、今でも強い。ゾンビのOriginsで杖が揃った瞬間の静けさも、当時のまま残っている。

PS5版は豪華な作り直しではない。古いゲームを、今の本体でまともに起動できるようにした版だ。それを分かったうえで入れると、不満より先に「まだこの銃声だ」という感覚が来る。リメイクを待っていた人には物足りない。2012年の手触りを、ディスクを探さずに取り戻したい人にはちょうどいい。

まずはキャンペーンを最後まで見てほしい。メネンデスを捕えるか撃つかで、クレジット後の味が変わる。そのあとNuketownで死に、TranZitのバスに乗り遅れ、発電所の地下でタービンを置き直す。そこまでやってから「古い」かどうかを判断すればいい。自分はそこで、まだこの作品を終わらせられないと思った。

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