『ウルヴァリン』攻略|レイジを回し続ければ死なない【Marvel’s Wolverine】
最初の施設を斬り進んだ瞬間に、このゲームが何を一番大事にしているか分かった。
派手な必殺技でも、広い街の探索でもない。目の前の敵に飛び込み、爪を通して、怒りを切らさないことだ。
Insomniac Gamesの『Marvel’s Wolverine』は、2026年9月15日にPS5で発売された。スパイダーマンシリーズと同じスタジオだが、手触りはまったく違う。街を駆け回るヒーローものではなく、記憶の欠けた男が世界を横断しながら、自分の過去とミュータントの生き残りを同時に切り開いていく話である。CERO Zで、血の量も部位欠損も容赦がない。子どもが横にいるなら切った方がいい。一人で夜にやるなら、初期設定のままでいい。
この記事は、本編を一通りクリアしたうえで、序盤で詰まりやすいところ、中盤から楽になる育成の順番、部屋ごとの戦い方をまとめたものだ。ストーリーの結末には触れない。必要なのは「どこで何を取るか」と「いつ前に出るか」だけである。
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このゲームが何を求めているか
『ウルヴァリン』はオープンワールドではない。テランバンの密林、カナダの雪原、マドリプールのスラムと高層、東京・新宿の路地と地下。舞台は大きく四つに分かれ、ミッション単位で進む。本編だけなら12〜15時間、収集を拾いながらなら18〜22時間くらいが目安になる。
主人公のローガンは、チームXを離れて三年ほど経った状態から始まる。記憶は欠けている。アダマンチウムの骨格がいつどう入ったのか、自分でもよく分かっていない。そこにボリバー・タスク率いるリーヴァーズがミュータントを攫い始め、かつての仲間であるセイバートゥースとミスティークが彼を引き戻す。途中からジーン・グレイが加わり、戦闘のリズムも物語の重さも変わる。

敵はサイボーグ傭兵のリーヴァーズ、ハンド、センチネル、そしてオメガ・レッドやレディ・デスストライクといった顔なじみだ。ヒーローが街を守る話ではない。疲れ切った男が、切れない怒りを抱えたまま前に出続ける話である。だから戦闘も、引いて様子を見るより踏み込んだ方が強い。ここを最初に理解しておくと、後半まで楽になる。
最初に触るべき設定
難易度は五つある。
- The Man(ザ・マン):一番易しい。ノックアウトされない
- The Hunter(ザ・ハンター):ストーリー寄り
- The Mutant(ザ・ミュータント):開発推奨の標準
- The Weapon(ザ・ウェポン):被弾が痛い
- The Best There Is(ザ・ベスト・ゼア・イズ):専門家向け
最初はザ・ミュータントでいい。パリィの感覚とレイジの貯まり方が、この難易度で一番素直に体に入る。ザ・ベストは序盤の技が揃う前にやると、オメガ・レッドで心が折れる。難易度は途中でいつでも変えられる。トロフィーも難易度に縛られない。
アクセシビリティは意外と充実している。パリィの受付、スティック感度、連打の軽減、コントラスト、ゲーム速度まで触れる。デュアルセンスの振動は爪が金属に当たる感触がはっきり出るので、オフにしない方が戦いやすい。ゴア表現は初期のままで問題ないが、苦手なら個別に下げられる。
予約特典でテクニックポイントが一つ余分に入る人は、チュートリアルが終わった瞬間に使う。溜めておいても得はない。
操作の核は「△で飛びつき、□で切り刻む」
基本操作はこれだけ覚えればいい。
- □:軽い爪攻撃。連打でバラージになる
- △:重い攻撃、あるいは距離を詰める飛びつき
- ○:回避。二回でローリング
- L1:パリィ
- R3:強化感覚(匂いと気配)
- 特殊テクニック:L2+顔ボタン(最大4つ)
遠距離の射手に歩いて近づいてはいけない。△で飛びつくか、弾きながら詰める。盾持ちや装甲には蹴り(□長押し)を入れて姿勢を崩し、壁に叩きつけてからバラージに入る。コンボを暗記するゲームではない。2〜3発切って、相手の腕が上がったらパリィに入り、開いたところへまた切る。この往復が本体だ。
赤い予備動作は回避、それ以外はパリィ、と割り切ると楽になる。全部を弾こうとすると、序盤は必ず遅れる。パリィが成功すると金属音がして相手がよろめく。その一瞬でレイジが乗る。防御しているつもりでも、実は攻撃の準備になっている。
囲まれたら回転、単体は蹴りから。雑魚処理に重い技を使うとリチャージが空き、本当に欲しい瞬間に技が無い。射撃持ちと赤いドクロのリーダーは、部屋に入った瞬間の優先目標だ。リーダーを放置するとバックアップが無限に湧く。射手を放置すると、近接している横から体力が削れる。
切断もただの演出ではない。腕を落とされた兵士は射撃をやめ、接近に切り替える。先に銃を潰す意味は、ここにもある。
レイジがこの作品のすべて
画面左上のゲージが、このゲームの設計そのものだ。攻撃を当てる、パリィする、倒す、ステルスキルを決める。そうやって怒りが溜まる。3段階ある。
- 第1段階:コンボの終わりが少し重くなる。体力が尽きればそのまま倒れる
- 第2段階:コンボの締めが強くなり、「ラストスタンド」が使える
- 第3段階:画面の色が落ち、弱い敵は即処刑できる。ひるみ耐性も乗る
ヒーリングファクターはある。ただし戦闘中は遅い。回復アイテムも基本的にない。減ったなら敵を倒して稼ぐしかない。引いて様子を見るより、敵陣に踏み込んで殴り続けるほうが安全になる。これが最初は気持ち悪い。普通のアクションは被弾したら下がる。ここでは下がった瞬間にゲージが溶け始め、次に倒れたとき起き上がれなくなる。
ラストスタンドは第2段階以上で発動する。体力が尽きても、怒りを消費してその場で立ち上がる。ボタン連打の演出が入るが、本質は「あと一体倒してゲージを補充できるか」である。空の状態で削り切られると、そこで終わりだ。
第3段階は強い。ただし永続ではない。倒し続けないと落ちる。温存して次の部屋まで持っていこうとすると、中途半端に溶けて無防備になる。溜まったら今いる部屋を掃除し切る。ボス戦では2段階を維持して、締めで3に上げる方が安定した。3を無理に維持しようとすると、ゲージが早く溶けて詰まる。
抑制装置(能力阻害装置)がある部屋では、このルールが一時的に壊れる。回復が止まり、レイジの恩恵も薄い。装置を壊すまで「死んでも前へ」が通用しない。パリィと蹴りで一体ずつ減らし、装置を優先する。体力が急に戻らなくなったら、周囲の機械を疑う。

序盤で取るべきテクニック
テクニックはレベルアップで解放し、顔ボタンに最大4つ装備する。リチャージ式で、レイジが高いほど回りやすい。全部を平均的に強化する必要はない。自分が死ぬ理由に合わせて2つを厚くする。
先に取るもの。
- トルネードスピン(レベル2前後)
周囲の雑魚をまとめて払う。囲まれた瞬間の保険。リーヴァーズが部屋に詰まったらまずこれ。レベルを上げると回転が長くなり、ガードも割りやすくなる。序盤の集団戦で一番使う。 - ニーブレイカー(レベル4)
相手の予備動作を潰す。硬い敵、ボス、突進持ちに合わせると戦いが止まる。パリィが間に合わない人は、これを先に厚くする。 - スタッガーリープ / サベジスプリンター
散開した射撃兵を潰すときに被弾を減らせる。△の飛び込みにスタンが乗る感覚。 - ヒーリングストライク
攻撃中に回復が乗る。抑制装置のない部屋では、殴ることが回復になる。
少し進んでからでいいもの。
- ステルスリープ
探索と奇襲向け。戦闘主体で進めるなら後回しで困らない。 - リレントレス(レベル7前後)
一定時間、回復速度を上げる。高難度とナイトメア試練で効く。通常難易度なら予備。 - アンブロッカブルエンダー
コンボの締めがガードを無視する。中盤から価値が出る。 - スパイラルストライク
回転突進で包囲を破る。貫通追い込み用。 - オーバーウェルム(レベル22前後)
前方タックルでマウントし、壁に叩きつける。直線の部屋と中盤以降の集団で強い。 - ブルータルアサルト(レベル25前後)
ダッシュからガードを崩してコンボに入る。終盤の本命枠。
目安の振り方はこうだ。レベル2でトルネード、レベル4でニー、その前後でヒーリングストライクかスタッガーリープ。レベル7でリレントレスを見るかどうかは難易度次第。以降はニーとトルネードの強化を優先し、枠が余ったら終盤技に入れ替える。
ポイントは貯めない。次の部屋の集団戦で「今欲しい技」が無い状態が一番つらい。
アダプテーションは火力より粘り
アダプテーションは常時効果に近い強化で、付け替えられる。ウイスキーボトルやナイトメア試練でAPが入り、スロットも増えていく。初回は最大10個まで。見た目のダメージ数値を先に伸ばすと、序盤ボスで「攻撃は当たるのに自分が先に落ちる」が起きやすい。
序盤の優先順位はこれでいい。
- ヒーリングパリィ、拡張パリィ
パリィ成功で回復が乗るものと、受付が広がるもの。パリィを覚える動機にもなる。 - レイジの貯まり、またはレベル2以降の効果強化
エンレイジングバラージ、エンレイジドチャージ系。ゲージが途切れないことが生存に直結する。 - 被弾時の粘り(弾耐性含む)
タフ・スキンや銃撃耐性。射手の多いカナダ以降で効く。
探索補助のクレート・ファインダーやウイスキー・ファインダーは、収集を意識する周回や二周目で十分だ。初回は戦闘の穴を埋める。ナイトメアの耐久やリチャージ短縮は、本編の戦闘が安定してからでいい。
スーツは見た目の変化が主だが、素材箱から作る一部は体力の底上げになる。クラシックブラウンは予約特典。戦闘性能を劇的に変えるものではないので、好きな見た目でいい。爪の見た目も自由に組み合わせられる。
探索は「匂いを一度辿る」だけでいい
強化感覚(R3)はステルス専用ではない。敵の位置、抑制装置、箱の音、仲間の匂い、行き止まりの収集物まで拾う。匂いの軌跡は無視せず一度辿る。近道やウイスキーに繋がることが多い。
集めるものは大きく四つ。
- 経験値キャッシュ(青い箱や壊せる像)
レベルが遅れると中盤の集団で切れる。見つけたら壊す。 - 素材箱
スーツ作成と体力強化。戦闘後の部屋、バー、行き止まりを優先する。 - ウイスキーボトル
APとローガンの記憶。部屋に入ったら一周する。 - ナイトメアドア
別空間の試練。発見したら触る。初見はブロンズクリアで十分。ゴールドやアダマンチウムは二周目でいい。
収集に集中しすぎて戦闘前の集中を切るのは損だ。取り逃しても、後からキャビン側のミッションリプレイで補える。初回は本線を止めない。箱と瓶だけ拾い、扉は位置を覚える程度で先へ進むのが一番速い。
ステルスは失敗してもペナルティが小さい。乱戦の方がレイジは貯まる。忍び込みにこだわりすぎてリセットを繰り返す必要はない。上からの奇襲は気持ちいいが、必須ではない。

エリアごとの進め方
テランバン(密林〜最初の施設)
最初の三ミッションは実質チュートリアルだ。ここで変な癖を付けると後が重い。△の飛び込みと□のバラージ、パリィの金属音を体に入れる。抑制装置を見つけたら、ボスや大人数戦の前に壊す。
オメガ・レッドが最初の関門になる。新しいルールというより、同じルールの耐久戦だ。赤い攻撃は回避、それ以外はパリィしてバラージ。追加兵と装置を処理しつつ、レイジを2段階から落とさない。ここでパリィが体に入っていないと、カナダ以降がきつい。倒せなくてもいいから、受付の感覚だけ持って帰る。
カナダ(雪原、バイク、研究所)
敵の密度が上がる。射撃持ちが増え、横からの削りが痛い。弾耐性のアダプテーションがここで効き始める。バイクの区間は演出が強いが、基本は同じで、車上の兵を△で引き剥がす。
匂い追跡のミッションが続く。強化感覚を切らずに歩く。研究所周辺の素材箱とウイスキーは、後で取りに戻るより今拾った方が早い。ナイトメアドアもカナダから本格的に増える。戦闘で詰まっているなら、本編を少し進めてテクニックを足してから扉に戻った方が早い。
マドリプール(ロータウンとハイタウン)
集団戦の質が変わる。狭いバー、屋上、タスクの施設。トルネードの出番が増える。プリンセス・バー周辺は収集が多い。セイバートゥースとの関係が物語を引っ張るが、戦闘としては「囲みを払って大物にニー」の繰り返しだ。
センチネル原型との戦いでは、抑制と追加兵の処理が本体になる。パターン暗記より、装置を壊してレイジを維持する。ジーンがいる区間では、念動力で浮いた敵にクリティカルを入れる。一人で全部やろうとしない。隙間を貰ったら切りにいく。
東京(新宿、歌舞伎町、地下、高層)
狭い路地とハンドの忍者。パリィの連打が気持ちいい区間だが、上と横からの奇襲も多い。飛び込みの優先目標を射手から外さない。ゲームセンターや地下施設は、箱の音を頼りに一周する。
日本パートはセットピースの密度が高い。飛行機内、路地、高層。ここでオーバーウェルムやブルータルアサルトが揃っていると、押し方が一気に変わる。揃っていなくても、トルネードとニーがあれば通常難易度は切れる。
終盤は再びマドリプール側へ戻り、話が収束する。ボスは「新しい技を要求される」より「今までやってきたことの耐久」になりやすい。焦って3段階を維持しようとせず、2を死守して締めで上げる。
実際の戦闘の型
部屋に入ったら、この順番でいい。
- リーダーと射手を△で潰す
- 抑制装置があれば先に壊す
- □を2〜3発、△で怯ませるか壁に叩きつける
- 開いた相手にバラージ
- 周囲が寄ってきたらトルネードで散らす
- 残った硬い敵にニー
- レイジが2段階に入ったら、被弾を恐れず押し切る
壁際、崖、車、鉄骨は武器になる。敵を掴んでぶつける、車に叩きつける、崖下へ落とす。これらは演出ではなく、レイジを稼ぐ手段だ。環境キルが使える部屋では、無理にコンボを伸ばさなくていい。
ジーンが拘束した瞬間はクリティカルの合図だ。逃すとゲージの伸びが遅くなる。仲間を邪魔に感じる必要はない。隙間を作ってくれている。
高難度ではリレントレスを常時装備に近い形で持つ。通常難易度なら、回復はヒーリングパリィとヒーリングストライクで足りる。火力アダプテーションは、テクニックが揃ってからでいい。テクニックとレイジ第3段階が、実質の火力を担っている。
やりがちな失敗
射撃持ちを放置する。これが一番多い。近接しているつもりで、横から体力が消える。
パリィを攻撃の後に構え直す。2〜3ヒット出して、相手の腕が上がった瞬間に受けに入る。振り切ってからでは遅い。受付延長を先に振ると、この感覚が早く体に入る。
レベル3を温存する。次の部屋まで持っていこうとして溶ける。今の部屋を掃除するために使う。
抑制装置の区間で今まで通り突っ込む。再生前提の戦い方が通じない。一体ずつ減らし、装置を壊す。
ナイトメアを初見で金を取りにいく。本編の戦闘練習だと思って、銅でAPだけ拾って戻る。
収集を全部拾おうとして本線が止まる。箱と瓶だけ拾い、扉は後回し。
回避に逃げる。このゲームは下がって回復を待つ作りではない。前に出た方がゲージが貯まり、結果として死ににくい。
二周目とトロフィーの話
ニューゲーム+はレベル、テクニック、一部解除を引き継ぐ。上限が解放され、アダプテーションの枠も増える。本編の穴を埋め終わってから、ナイトメアの上位と収集の取りこぼしを潰す方が速い。
トロコンは難易度縛りがない。時限トロフィーもほぼ気にしなくていい。ミッション限定のものは、カナダの日記、溶鉱炉を使った撃破、セイバートゥース戦での露店破壊など、その場でしか取れないものがある。気になるならミッション名が出たタイミングで周囲を壊しておく。取り逃してもリプレイで戻れるものがほとんどだ。
プレイ時間を伸ばすなら、ナイトメアの上位とスーツ収集が本体になる。本編自体は短い。濃い戦闘を短い時間に詰めている。
まとめ
覚えることは少ない。
遠くの敵には△、近くの敵には□。赤い攻撃は回避、それ以外はパリィ。リーダーと射手を先に潰す。抑制装置は見つけたら壊す。囲まれたらトルネード、硬い敵にはニー。レイジは2段階を死守し、溜まったら今の部屋を掃除し切る。育成は火力より、パリィの受付と怒りの貯まりと起き上がりを先に取る。
序盤のローガンは脆い。技が少なく、装置とリーダーに振り回される。取る順番を間違えなければ、中盤から「これがウルヴァリンだ」という手触りになる。逆に、ダメージ数値だけ先に伸ばすと、オメガ・レッドとカナダの集団で切れる。
クリアしてから思うのは、このゲームは強い男の物語というより、切れない怒りをどう回すかの物語だということだ。ゲージを見ながら前に出る。それだけで、ほとんどの部屋は通れる。
