【マイクラダンジョンズ2レビュー】クリアして分かったこと【Minecraft Dungeons II】

【マイクラダンジョンズ2レビュー】クリアして分かったこと【Minecraft Dungeons II】

前作から6年。ツルハシを置いて剣を握るあの感覚が、また帰ってきた。

2026年9月29日に配信された『Minecraft Dungeons II』(マインクラフト ダンジョンズ 2)を、発売日からストーリークリアまで一気に遊んだ。結論から言うと、前作の「子ども向けハクスラ」という枠を、ちゃんと大人も楽しめるアクションRPGに押し上げた続編だった。完璧ではない。ストーリーは薄いし、後半は同じ敵の繰り返しが増える。それでも、拠点を出てマップを歩き、裂け目をくぐってシフトへ飛び、装備を組み替えてビルドをいじる時間は、思った以上に長く続いた。

この記事では、実際にプレイして感じたゲームの全体像、序盤の進め方、効率よく強くなるコツ、クリア後にやっておきたいことまで、できるだけ具体的に書く。前作を遊んだ人も、今回が初めての人も、買う前に知っておきたいところを優先した。

どんなゲームか

見下ろし型のハックアンドスラッシュだ。最大4人で協力し、モブを倒し、落ちた装備を拾い、自分だけの戦い方を作っていく。クラス選択はない。身につけた武器、防具、アーティファクト、タリスマンが、そのままその人の役割になる。前作と同じ骨格だが、中身はかなり変わっている。

一番大きいのは世界の作り方だ。前作は拠点でミッションを選んで飛び込む形式だった。今作はオーバーワールドがひとつながりになっていて、徒歩でもトロッコ駅でも自由に移動できる。途中にサイドクエスト、ミニボス、宝箱、村、裂け目が点在する。メインの道を急いで進むこともできるし、脇道にそれて装備を漁ることもできる。この「道中がある」感覚が、前作との決定的な差だった。

対応機種はPlayStation 5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch、Nintendo Switch 2、PC(Steam/Microsoft Store)。Xbox Game Passには発売日から入っている。価格はスタンダードが4,730円、デラックスが7,810円。デラックスには追加スキン、ソウルマント、ペットのブラブ、今後のDLC第1弾・第2弾が含まれる。クロスプレイ対応で、ローカル協力、オンライン、同じ画面のプレイヤーとオンライン勢を混ぜるミックス協力もできる。マッチメイキングとパーティコードもあるので、見知らぬ人と組むハードルは低い。

マイクラダンジョンズ2
マイクラダンジョンズ2

ストーリーの所要時間は、サイドも拾いながら進めるとだいたい15時間前後。メインだけ急げばもっと短い。クリア後にソウルストームやリピートボス、追加ダンジョンが残るので、装備を極めたい人はさらに時間が伸びる。

物語の骨格

前作でアークイリジャーが倒されたあと、オーバーワールドはしばらく平和だった。その平和を壊したのが、ディープダークの地下で見つかったポータルだ。イリジャーの三人組が、その先にある新次元「シフト」に入り、ソウルの力を奪い取る。力を吸収した三人は、プライム・エンチャンター、グランド・イリュージョナー、スプリーム・エヴォーカーとなり、イリジャー最高協議会を結成する。ソウルに侵されたモブの軍勢を率い、次元の裂け目(リフト)をあちこちに開き、村人の故郷だったイカ海岸を焼き払う。

プレイヤーは生き残った村人を連れて、新しい拠点「ブレイブヘイブン」を築くところから始まる。そこを拠点に、協議会を止め、両世界の崩壊を防ぐのが今作の筋だ。

物語自体はシンプルで、映画のような厚みはない。ただ、舞台の見せ方は上手い。シフトはネザーともエンドとも違う。青緑や珊瑚のような色が広がり、毒のように見える水たまりがあり、ヤギに似た生物や、歌でゴーレムを生み出す存在がいる。開発が『風の谷のナウシカ』の空気感を参考にした、という話はプレイ中何度も思い出した。美しくて、少し気持ち悪くて、でも生命にあふれている。本編マインクラフトにシフトが来るのは2027年とのことなので、今ここで先に歩けるのは、シリーズ好きにはかなり大きい。

終盤のボスはスプリーム・エヴォーカーが巨大な侵されたゴーレムに乗って出てくる。ノートブロックとシンガーの歌を使った演出があり、物語としてはここで一区切りがつく。クレジット後に、赤い光を帯びた杖を持ったイリジャーが暗い地下を歩くシーンがあり、続編やDLCの匂いがする。今のところ本編はここで閉じる。

前作から何が変わったか

遊んでいて「これは前作の延長」と感じる部分と、「これは別ゲーだ」と感じる部分が混在する。変わった点を先にまとめる。

  • ジャンプとジャンプ攻撃が追加された。高低差のあるマップが増え、上から叩き落とす動きが普通に使える
  • 防具が頭・胴・脚・靴の4部位に分かれた
  • タリスマン(パッシブ装備)が最大3つ
  • 装備スロット全体が6から12へ増えた
  • 矢などの遠距離武器の弾薬が、拾わずに時間で自動補充される
  • 拠点選択ミッションではなく、つながったオーバーワールド
  • トロッコ駅によるファストトラベル
  • シフトという新次元と、リフトによる往復
  • シフト内の潮(フロー/スライヴ/エンデュア)で敵の強さやソウル回復が変わる
  • エンチャントブックを集めてライブラリ化し、エンチャントスミスで任意の装備に付ける方式
  • 新レアリティ「スペシャル」
  • タリスマンは装備して使い込むほど成長する
  • ガイダンストレイル(左スティック押し込み)で次の目的地まで光の線が出る

残っているのは「クラスがない」「近接+遠距離+アーティファクト3つ」という骨格だ。戦闘そのものは今もシンプルで、ボタンを連打していれば序盤は進む。深さは装備の組み合わせ側に寄せてある。

【マイクラダンジョンズ2攻略】 序盤で詰まないための進め方
【マイクラダンジョンズ2攻略】 序盤で詰まないための進め方

初めて触る人向けの始め方

最初の数時間で詰まりやすいのは、強さの上げ方が分かりにくいことだ。レベルが上がっても、装備が古いままだと急に死ぬ。逆に、レベルが低くても良い装備を拾えば一気に楽になる。まずやるべきことを順番に書く。

ブレイブヘイブンに着いたら、村の施設を一通り見て回る。鍛冶屋(ブラックスミス)、商人、エンチャントスミス、テレポート像の位置は早めに覚えたほうがいい。ストーリーを急いでフィールドに出たくなるが、最初の装備整理をここでやっておかないと、次のダンジョンで無駄死にする。

序盤の装備は「今の自分より数字が高いもの」を優先する。レアリティの色に惑わされなくていい。白い装備でもパワー値が高ければ、とりあえず付ける。拾った古い装備は解体してエメラルドにする。ただしエメラルドには上限がある(9999)。上限近くまで溜めてから解体すると、溢れた分が消える。こまめに鍛冶屋で強化するか、商人で新しいロールを買うかのどちらかで消化する。

操作で最初に意識したいのは回避ロールとジャンプだ。前作より敵の攻撃範囲が広く、特にソウルに侵されたモブは予備動作が短い。その場で殴り続けるより、一発入れて横に転がるほうが生存率が高い。ジャンプ攻撃は群れに対して強い。高い位置から落ちて叩くと、見た目以上に周囲を薙ぎ払える。

迷ったら左スティックを押し込む。光の線が次の目標まで伸びる。オープンワールドになったせいで、最初はどこへ行けばいいか分からなくなる。このガイドは恥ずかしがらずに使ったほうがいい。マップを全部自分で覚えようとすると、ただ歩く時間が長くなるだけだ。

マルチで始めるなら、ドロップはプレイヤーごとに色分けされる。他人の装備を誤って拾うストレスは少ない。ミニインベントリは十字キー上長押しで開く。戦闘中でもざっと確認できるので、新ドロップが出たらその場で比較する癖をつける。

難易度は最初は標準で問題ない。クリア後に高難易度やソウルストームへ上げる想定でいい。序盤から無理に上げると、素材とエンチャントブックが足りず、ビルド実験ができなくなる。

装備とビルドの考え方

今作の面白さの中心はここだ。スロットが増えた分、組み合わせの意味が出てきた。

近接武器と遠距離武器は常に両方持てる。剣、ハンマー、ダガー、戦棍、バトルスタッフ、クロスボウなど種類は多いが、攻撃モーション自体は今も単純だ。差がつくのはエンチャントと特殊効果のほう。同じ剣でも、敵を倒した場所に回復床を出すもの、攻撃時に雷が走るもの、氷で分裂する矢を撃てるものでは戦い方が変わる。

防具4部位は、見た目より中身を見る。頭は視界や索敵に関わる効果、胴は耐久、脚は移動、靴は回避や着地まわり、といったざっくりした傾向はあるが、実際にはランダム効果が乗るので「この部位はこの役割」と決めつけないほうがいい。同じ部位でも、毒特化、雷特化、ソウル特化で全く別物になる。

アーティファクトは前作と同じくアクティブスキル枠。トーテム、爆弾、召喚、移動補助など。ターゲット指定が少し甘いものがあるので、狭い通路で使う爆発系は味方も巻き込みやすい。4人プレイでは、誰が何を持つか事前に決めたほうが事故が減る。一人が回復トーテム、一人が範囲攻撃、一人が単体バースト、という分担が安定する。

タリスマンが今作らしい装備だ。付けているだけで効果が出る。経験値増加、最大体力、矢の所持数、狼などのコンパニオン、近接強化など。しかも使い込むとタリスマン自体が育つ。序盤は「死ににくくなるもの」を優先し、中盤以降にビルドの核になるタリスマンへ切り替えると無駄が少ない。経験値タリスマンは序盤の成長をかなり速くする。クリアが近づいたら攻撃やソウル関連に付け替えていい。

エンチャントは本を拾ってライブラリに入れ、村のエンチャントスミスで装備に付与する。1つの装備に付けられる数は多くない。何でも重ねるのではなく、一つの方向に寄せるほうが強い。雷でジャンプ攻撃を伸ばす、氷矢で群れを遅くしてダガーで刈る、毒を積んで放置ダメージで削る、といった寄せ方が分かりやすい。効果の合計はメニューの効果画面で確認できる。何が何の装備から来ているかが見えるので、弱い部位だけ差し替える判断がしやすい。

【マイクラダンジョンズ2攻略】 序盤
【マイクラダンジョンズ2攻略】 序盤

ソウルはシフトや侵されたモブから入る新しい資源だ。説明がゲーム内であまり親切ではない。最初は「シフトに行って強い敵を倒すと貯まる」くらいの理解でいい。貯まったソウルは強化や特定のビルドに使う。急いでメインだけ進めると、ソウル周りが薄い状態で終盤に入る。シフトのリフトを見かけたら、寄り道する価値がある。

商人はエコーシャードで強化できる。強化するとより強い装備が並ぶ。シャードは探索とミニボスから出るので、メインだけ走ると不足しやすい。村に戻るたびに商人を確認し、今のビルドの穴を埋める装備がないか見る習慣をつける。

シフトの歩き方

シフトは今作で一番印象に残る場所だった。リフト(裂け目)から入る。オーバーワールド側でもシフトの影響が出始め、スカルクが地面を侵し、色の違うモブが混ざる。本格的に中へ入ると、空気が変わる。

シフトには潮のサイクルがある。フローはほぼ通常。スライヴのあいだはソウル回復とアーティファクトのクールダウンが速くなる。エンデュアに入ると強いモブが増え、パッシブなソウル回復が止まる。スライヴのうちに深くまで進み、エンデュアが始まったら無理をせず出口や拠点側へ戻る、という感覚でいい。無理にエンデュアの真っ只中で新規エリアを開けると、装備が追いついていないうちは詰みやすい。

シフトの水は見た目に反して危険だ。消火どころか炎ダメージになる場所がある。前作の感覚で水に飛び込むと死ぬ。床の色と液体の質感は、入る前に一度見る。

住民側の存在も印象的だった。平原を歩く小さな四足の生物(チューナー)、ソウルブロックを運ぶエコーゴーレム、歌で場を変える巨大なシンガー。敵ばかりのディメンションではなく、世界として動いている感じがある。ストーリー上も、シンガーの歌とノートブロックが終盤の鍵になる。道中でノートブロック関連のサイドを拾っておくと、後で意味がつながる。

シフトのバイオームは、緑の草原系と、骨や殻が目立つ乾燥地帯など見た目の差が大きい。同じシフトでも、エリアによって敵の密度とギミックが違う。初めて入ったときはメインの線だけ追わず、一つ横の高台や隠し足場をジャンプで確認すると、宝箱とエンチャントブックがよく落ちている。

死んだ場合はブレイブヘイブンに戻り、テレポート像から一番近いリスポーン祠へ戻れる。シフトの奥で死ぬと戻る手間はあるが、進行そのものが吹き飛ぶことは少ない。祠を見つけたら必ず起動する。

効率よく強くする順番

ストーリーを急ぐ人と、装備を整えながら進む人で最適解は少し違う。どちらでも使える順番を書く。

最初の数時間はパワー値を上げることだけ考える。エンチャントの完成度は後回し。数字が足りないと、次のエリアの雑魚に削られる。村に戻るたびに4部位と武器2本を更新する。

中盤に入ったら、ビルドの方向を一つ決める。おすすめは次の3つ。

  • 近接雷型。ダガーや爪系に雷エンチャントを付け、ジャンプ攻撃で爆発的にダメージを出す。群れに強い
  • 遠距離氷型。分裂・貫通・鈍足を重ね、手前で止めてから近接で刈る。一人プレイでも安定する
  • 毒・持続型。接触と投射で毒を積み、自分は距離を取る。耐久タリスマンと相性がいい

ソウル型はシフトの滞在時間が増えてから伸びる。序盤に無理に寄せなくていい。

エンチャントブックはストーリー中あまり多く出ない。見つかったらすぐライブラリに入れる。使わない本でも、後で別装備に付け替えることがあるので売らない。クリア後の繰り返しコンテンツで本の供給は増える。

エメラルドは上限を意識して使う。強化費用は1回1,000を超えることもある。上限近くまで貯めて「あとでまとめて強化」すると損をする。新しい装備を拾ったら、その場で古いほうを解体し、すぐ強化に回す。

サイドクエストは、戦闘系より探索系を優先していい。アイテム回収や追跡系のほうがエンチャントブックとタリスマンの種を拾いやすい。メインの線上にあるミニボスは逃さない。固有装備のドロップ源になっていることが多い。

マイクラダンジョンズ2エンチャント(確認できている主なエンチャント)
マイクラダンジョンズ2エンチャント(確認できている主なエンチャント)

ソウルストーム(レビューによってはソウルサージとも呼ばれる)はクリア前後で解禁される時間制限イベントだ。マップの一部が上位敵で埋まり、ソウルジェネレーターを壊していく。Diablo系のヘルタイドに近い。完璧なロールを狙うなら、ここに時間を使う。ストーリー中に無理に潜らなくていい。装備が揃ってからのほうがドロップの質が上がる。

難易度を上げるタイミングは、4部位が揃ってエンチャントが1本ずつ乗ってから。先に難易度だけ上げると、素材不足でビルドが固定され、実験できなくなる。

戦闘で実際に効いたこと

雑魚戦は「まとめてから壊す」ほうが早い。一匹ずつ追いかけると、背後から別の群れが来る。ジャンプで段差に上がり、下の群れに範囲を叩きつける。遠距離で一列に貫通を撃ち、残った個体だけ近接で処理する。

侵されたモブは見た目の色が違い、攻撃が重い。通常モブと同じ感覚で正面から受けない。ロールで側面に回り、アーティファクトの硬直中に殴る。4人プレイでは、侵された個体を誰か一人が引き、残りが処理するだけで死亡率が下がる。

ボスは複雑なギミックより、位置取りの勝負が多い。ツイステッド・ウォーデン系は範囲が広く、ジャンプの有無で生存が変わる。床の危険地帯が見えにくい場面があるので、エフェクトが派手なビルドほど自分の足元が見えなくなる。協同プレイでは特に画面が埋まる。エフェクトの強い召喚や雷を全員が重ねると、敵の予備動作が見えない。誰か一人は控えめなビルドにして、視覚的な余裕を残したほうが安定する。

一人でプレイするなら、回復手段をアーティファクトか防具効果で必ず確保する。前作よりマップが広く、村に戻るまでの距離が長い。回復床を出すエンチャントは地味だが、ソロでは一番死なない。

弓の弾薬が自動回復になったのは大きい。拾い歩きが減り、戦闘のリズムが途切れない。その分、遠距離の比重は前作より上げやすい。近接しか使わない人でも、貫通弓を一本持っておくと、狭い橋や高台で楽になる。

協力プレイで気をつけたい点

今作は最初から最後まで4人対応で、マッチメイキングも速い。ただ、快適さはパーティの装備のばらつきに左右される。一人だけ極端に弱いと、敵のレベルが上がった部屋でその人が繰り返し倒される。パワー値は近くそろえたほうがいい。

ドロップの色分けはあるが、宝箱の開錠やオブジェクト操作は重なりやすい。誰かが操作しているのに別の人が連打すると、進行が一時的に変になることがある。発売直後はクエストが進行不能になる報告もあった。おかしくなったら一度タイトルに戻す。数分のロストで済むことが多い。

パーティコードを使うと、機種が違っても集まりやすい。Switch勢とPC勢が混ざる場合、画質とフレームの差で「見えている危険」が違うことがある。危険地帯の色が薄い床は、ホストが口頭で注意したほうが事故が減る。

子どもと大人が一緒に遊ぶ用途は、今作のいちばん強いところだ。操作は単純なまま、ジャンプで立体的になり、装備の話だけが少し深くなった。大人がビルドを組み、子どもが好きな見た目の武器を持って殴る、という分担が自然にできる。ストーリーの台詞も重すぎない。

気になった欠点

先に良いところを書いたので、不満もはっきり書く。

ストーリーは動機が薄い。イリジャーが力を奪い、村が焼かれ、倒す。それ以上の人間ドラマはない。シフトのビジュアルと音楽が物語の厚みを補っている感じで、テキストだけ読むとあっさりしている。

戦闘の基本モーションは今も少ない。武器を変えても、振る回数とタイミングの感覚は近い。変化はエンチャント側に寄っているので、ビルドをいじらない人は中盤から単調に感じる。

エメラルド上限は設計としてきつい。解体するほどお金が消える瞬間があり、収集欲と喧嘩する。素材(特にエンチャントブック)も本編中は不足しがちで、「今の装備で実験したいのに本がない」が起きる。

一部クエストの不具合、画面に「テレポート中」が残ってジャンプできなくなる症状など、発売直後らしいバグはある。探索が本体の魅力なだけに、移動不能は痛い。セーブして再起動する運用が、少なくとも今は必要になる場面がある。

クリア後のコンテンツは「ある」が、まだ薄い。ソウルストームとリピートボス、追加リフトが主で、本格的なエンドゲームは今後のDLC待ちに見える。15時間で物語が終わり、そのあと何を目標にするかはプレイヤー次第だ。完璧な装備を追う人には足りる。物語の続きが欲しい人には不足する。

IGNのように「薄い」と切り捨てる評もあれば、前作の欠点をかなり潰した成功作と見る評もある。自分の感覚はその中間より少し前向きだ。前作を「6時間で終わった可愛いハクスラ」と感じた人には、今作のマップと装備の厚さははっきり分かる。最初からDiablo 4やPath of Exile 2の密度を求めると、物足りない。求めるものが違う。

買う前に決めておきたいこと

スタンダードで十分遊べる。スキンやペット、今後のDLCまでまとめて欲しい人だけデラックスを選べばいい。Game Passに入っているなら、まずそこで本編をクリアしてから追加購入を判断できる。

前作を未プレイでも問題ない。物語の連続はあるが、今作単体で完結する。前作の装備や進行は引き継がない。

スイッチ版は動く。ただし4人ローカルは画面が狭く、エフェクトの多いビルドだと敵が見えにくい。大画面のテレビか、オンラインで各自の画面を使うほうが快適だった。PCとXboxは負荷が低く、最適化は良好という印象。

日本語はテキストも音声も対応している。メニューの用語は「タリスマン」「アーティファクト」「シフト」がカタカナのまま残る。一度覚えてしまえば迷わない。

実際にクリアして残った感想

面白かったのは、村を出てから次の村に着くまでの「間」だ。前作にはほとんどなかった時間で、今作はそこに宝箱とミニボスとリフトが置いてある。予定していたメインクエストを後回しにして、丘の向こうの光を見に行く。シフトに入って潮が変わり、急に敵が硬くなる。村に戻って防具の一箇所だけ付け替える。その繰り返しが、ハクスラとして気持ちよかった。

シフトは、マイクラ本編の新ディメンションの先行公開という意味でも得した気持ちになる。2027年に本編へ来る前に、ここの空気を知っておける。ネザーのような敵意ではなく、毒のある美しさがある場所で、戦闘以外の記憶が残るのはシリーズとして珍しい。

一方で、剣を振る感覚そのものは保守的だ。ジャンプが加わったことで立体的にはなったが、コンボの深さやクラス固有の回転があるわけではない。装備画面で考える時間が、フィールドで考える時間より長くなるタイプのゲームになっている。それが好きなら今作は当たる。ただ殴りたいだけなら、中盤以降はやや長い。

自分はソロで本編を進め、終盤だけ友人と4人でボスを倒した。ソロはビルドの完成度がそのまま生存率になる。マルチは画面の情報量との戦いになる。どちらも成立しているのは、この値段とこのボリュームなら正直かなり健全だ。

これから始める人は、最初の3時間で世界の歩き方と村の施設だけ覚えればいい。強さは後から追いつく。シフトのリフトを見たら、一度は必ず入ってみる。今作の顔は、装備画面と同じくらい、あの色の違う空の下にある。

SNSでシェアする(Share)

Similar Posts

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *