スーパーリアル麻雀Venus Returnsプレイレビュー :ゼロ距離で卓を囲んだ【スーパーリアル麻雀VR】
昨日、Steamに並んだ『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』をそのまま起動した。アーケードの筐体に向かって100円を入れていた頃の記憶が、いきなり目の前の3D空間に繋がる感覚は、想像していたよりずっと強かった。VRヘッドセットを持っていない状態でも、カメラをぐるっと回してヒロインの手元と表情を同時に見られる。脱衣麻雀というジャンルそのものを知っている人なら、最初の一局で「あ、これは本気だな」と思うはずだ。
この記事では、発売直後に実際に卓を囲んでわかったことを、麻雀をあまり打たない人にも伝わるように書く。ルールの話、進め方、キャラごとの印象、設定の使い方、どこで時間を溶かすかを、プレイしながらメモした内容ベースでまとめる。
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そもそもどんなゲームか
昭和から平成にかけてゲームセンターを席巻した『スーパーリアル麻雀』シリーズの、令和における続編だ。開発はILLUMINATION、開発協力がインフィニットループ。舞台は麻雀カフェ『P’s CLUB』。店長のショウ子が、裏で「脱衣麻雀をしたい子」をマッチングしている、という設定で始まる。
対戦は一人対一人の二人打ち。相手は最初から3人選べる。遠野みづき、藤原綾、早坂晶。この3人を最後まで脱がせると、店長のショウ子と対局できるようになる。ショウ子はシリーズ初期からの顔なので、昔の筐体を知っている人は最初から「最後に待つ人」だとわかる。
価格は本体(デスクトップ版)が4,980円。VRモードは別DLCで1,980円。セットだと5,916円。発売から9月10日2時までは20%オフなので、今買うならこの期間が一番安い。音声は日本語のみ。テキストは日本語・英語・簡体字・繁体字・韓国語に対応している。登場人物は全員成人済み、という表記が公式サイトにもSteamにもある。

大事な点を先に書いておく。本作にいわゆる行為シーンはない。あるのは対局と会話と、和了るたびに一枚ずつ服が減っていく脱衣シーンだ。その脱衣を、目の前に座っている距離感で見る、というのが売り文句の「ゼロ距離脱衣」である。VR機器がなくてもデスクトップ版に標準で入っている。カメラをマウスで回せば、脱衣モーションの途中で横顔も背中も足元も見られる。相手の手牌が見える位置までは回し込めない。チート防止で、そこはきちんと止められている。
クラファンは目標200万円に対して約3,380万円、達成率1,690%。支援者1,129人。フルボイス化やグランドフィナーレ、思い出機能、過去作のカード類を収録したアチーブメントまで、当初予定より中身が増えたのはそのお金のおかげだ。延期して夏になった理由も、作り込みを優先した、と公式が説明している。遊んでみると、その判断は妥当だったと思う。脱衣モーションの丁寧さが、ただの「脱ぐ演出」で終わっていない。
四人の相手を先に把握する
対局相手の印象を、最初にざっと書いておく。好みで順番を決めた方が、最初の数時間は気持ちよく進む。
ショウ子(CV:前田玲奈)は店長。血液型AB、161cm、B84・W62・H89。落ち着いて見えるが、実際はそそっかしい。最初は選べない。3人を脱がせたあとで対局できるボス枠。シリーズを知っている人向けの「顔」。

遠野みづき(CV:橘一花)は健康的なスポーツ寄りの子。血液型A、164cm、B88・W58・H87。日焼けした肌、動きやすい服、太ももと腹筋が目立つ。対局中の掛け声も明るくて、テンポがいい。最初に選ぶなら一番ストレスが少ない。
藤原綾(CV:石黒千尋)は長身で気品がある側。血液型AB、169cm、B79・W56・H85。公式のバスト数値は控えめに見える、という感想が先行プレイでも出ていた。穏やかで、病弱寄りな設定なのに前向き、というギャップがある。脱衣の恥ずかしがり方が一番「会話劇」として成立している。
早坂晶(CV:山岡ゆり)は一番小柄。血液型O、152cm、B89・W57・H88。幼い顔に大人の体、という組み合わせで、自信家で買い物とお風呂が趣味。テンションが高く、脱衣のノリもキャラによって一番派手に感じる。
キャラクターデザインはメリーはるひな氏。昔のドットや2Dイラストをそのまま3Dにしたのではなく、シリーズの雰囲気を残しつつ現代のモデルに作り直している。モーションキャプチャで脱衣を撮る前に、開発側が実際に服を脱ぐ検証をした、というインタビューが出ていて、遊んでいると「動きの間」にその気配がある。速すぎず、止まりすぎず、次の一枚が見えるまでの間が計算されている。
麻雀が苦手でも始められる理由
最初にやることは難易度と進行モードの確認だ。カジュアルを選べば、相手の強さが抑えめになる。さらにオートモードがある。AUTOを押せば、打牌も鳴きもリーチもこちら側のCPUがやってくれる。麻雀のルールをほとんど覚えていなくても、対局は進む。
オート以外にも、自動和了や鳴きなしといった補助がある。初心者はまず「同じ牌を揃える」「連続した数を並べる」くらいの感覚で十分だ。リーチとタンヤオが一番よく出る。大きな役を狙って何巡も粘るより、早い和了を重ねた方が服は減る。相手側に持ち点の概念がなく、プレイヤーが和了るたびに一枚脱げる、という構造だからだ。満貫を一発で決めても、服が一度に全部なくなるわけではない。
逆に、相手が和了ると自分の持ち点が減る。ゼロを割るとその局は負け。ただしコンティニューはほぼし放題で、脱衣の進行は引き継がれる。つまり「負けたら最初から裸に戻る」タイプではない。途中で点がなくなっても、続きからもう一度座れる。ここが昔のアーケードと一番違う安心感だ。筐体時代はクレジットが消えるたびに心が折れたが、今作は折れにくい。

操作面も親切だ。ポン・チー・カン・リーチのボタンが大きく、迷いにくい。牌の並びも見やすい。デスクトップならキーボードとマウスでカメラを動かしながら打てる。対局中にカメラを回しすぎて相手の後ろに回ると、手牌が見えなくなるので、実際は正面やや斜めが一番打ちやすい。脱衣シーンに入った瞬間にカメラを自由にする、という使い分けが自然に身につく。
最初の一局で負けることは普通にある。相手はそれなりに来る。そこでオートに任せるか、自分でリーチを急ぐか。どちらでもいい。熱意さえ conserv すれば、いつかは和了る。ゲーム自体が「勝てない人を排除する」設計ではない。
効率よく進める順番とポイントの使い方
実プレイで一番無駄が少なかった進め方を書く。
最初は早坂晶か遠野みづきから入る。テンポが速く、対局の空気が軽い。藤原綾は会話の間が長いので、ルールに慣れてからの方がいい。ショウ子は最後でいい。ボスとして置かれている以上、先に3人分の脱衣とエピソードを見た方が、店長との卓が意味を持つ。
進行の軸は二つある。服を減らすことと、好感度を上げることだ。服は和了の回数で減る。好感度は対局を重ねるだけでも上がるが、対局で貯まるポイントで食べ物を買ってプレゼントした方が早い。ショップの贈り物は、エピソード解放のショートカットだ。
エピソードパートは全35シーン。ご褒美を含めると全62シーン。対局の合間に会話が入るので、ただ脱がすだけのゲームではない。一度見たシーンは「思い出」から何度でも再生できる。ここでカメラを回し、オプションのコンプラ設定を変えて見比べる、という使い方が想定されている。対局中にじっくり見るより、思い出で見る方が角度の自由度は高い。
アチーブメントも無視しない方がいい。シリーズ関連のアイテムが約129種入っている。当時のファンクラブ向けP’s CLUBカード全38種、歴代インストカード全7種が初収録、という触れ込みどおり、昔の筐体を知っている人には収集要素として刺さる。条件を満たせなくても、ポイントで開放できるものがある。全部自力解除しようとすると時間が溶けるので、欲しいものだけポイントで買う判断でいい。
効率の話をもう一段具体的にする。
- 役はリーチ、タンヤオ、ピンフあたりを優先する。速度が服を減らす。
- 点数は守る。無理な追い込みより、オリて次局に回した方がコンティニューが減る。
- カジュアルでまず一人を最後まで持っていく。感覚を掴んでから他の子へ。
- ポイントは最初、好感度用の贈り物に回す。コレクションは後回しでいい。
- 脱衣シーンは対局中に全部見切ろうとしない。思い出に残るので、次の局を優先する。
- ショウ子解禁後は、3人の思い出を一通り見てから対局した方が会話の温度が変わる。
オートに頼りすぎると、自分で牌を切る快感が薄れる。ある程度勝つようになったら、オートを切ってみること。ボタンの大きさのおかげで、ブランクがあっても手が戻る。
VRとデスクトップ、どっちでやるか
結論から書く。VR機器を持っていないなら、デスクトップだけで十分遊べる。ゼロ距離脱衣はデスクトップにも標準搭載されている。カメラを回せば、目の前で服が減っていく感覚はちゃんとある。ファミ通のレビューでも、ヘッドセットなしで角度を変えられることが強調されていたが、実際その通りだ。
ただしVR DLCを入れると、距離感が一段変わる。立体で、手が届きそうな位置に座る。脱衣中に体を動かせば、真正面だけではなく下からも横からも見られる。公式は「VRなしで100%、VRなら120%」と表現している。誇張に聞こえるが、没入の質が違う、という意味では正しい。写真としてアングルを残せるのもVR側の強みだ。

VRで動かすならスペックには注意する。VRAM 8GBでも動くが、中画質以上を安定させたいなら10GB以上が無難。重いときはSteamVRのレンダリング解像度を100%以下にする。Quest系列はSteam Link接続が推奨されている。Horizon Linkで重いなら倍率を1.0x以下。公式のパフォーマンスページに手順が書いてあるので、導入前に一度読んだ方がいい。Quest 2/3/3S、PICO 4/4 Ultraが動作確認済み。どれもPC接続が前提だ。
今ヘッドセットを持っていない人に「買うべきか」と聞かれたら、この作品単体のためだけに買う必要はない、と答える。デスクトップで62シーンと対局は完結する。すでにSteamVR環境がある人は、DLCを足す価値がある。発売記念の20%オフ期間中なら、セットの方が単純計算で得だ。
設定で先に触っておくべき項目
起動直後にオプションを開いた方がいい。特にコンプライアンス関連。
隠す方法は5種類。無視、謎の光、黒塗り、麻雀牌、モザイク。隠す大きさは3段階で、昭和(弱)、平成(中)、令和(強)。組み合わせるとかなりのパターンになる。家族や共用PCで起動する可能性があるなら、令和+黒塗り、あるいはモザイクを先に入れておく。一人で遊ぶなら無視でいい。紹介PVでは光が入っているが、ゲーム内では設定次第で見える、という公式の答え方は率直だ。
音量はボイスを少し上げた方がいい。フルボイスなので、脱衣中の呟きと対局中の掛け合いがキャラの差を作っている。BGMを下げてボイスを前に出すと、カフェの空気が出る。
カメラ感度は人による。脱衣シーン用に少し速め、対局中は遅め、が扱いやすい。デスクトップはマウス操作が基本になるので、初回だけ感度を合わせておく。
画質はデスクトップなら無理に最高にしなくていい。モデルの質感は中でも十分出る。VRだけ最高を狙い、重くなったら下げる、という分け方が現実的だ。
実際に卓を囲んで感じた強みと弱点
強みは三つある。
一つ目は、初心者と古参の両方を捨てていないこと。オートと大きなボタンで、麻雀を知らない人でも最後まで行ける。一方で、リーチ判断やオリを自分でやると、昔の筐体と同じ「次の一枚が見たい」気持ちが戻る。
二つ目は、脱衣をイベントとして独立させていること。対局のテンポを落とさず、シーンは思い出で何度でも再生できる。モーションがキャラごと、枚数ごとに違うので、同じ「一枚脱ぐ」でも見飽きにくい。
三つ目は、シリーズの遺物をゲーム内に置いていること。カードやインストを眺められるのは、ただのサービスではなく、30年ぶりに卓を復活させた側の礼儀に見える。クラファンで膨らんだ予算の使い方が、ボイスと収集要素に出ている。

弱点もある。
二人打ちで相手が4人だけ、という規模は、シリーズ全キャラを期待した人には足りない。開発側も「本当は芹沢姉妹も出したかった」とインタビューで言っている。成功すれば追加の可能性に触れていたので、今作は土台、と見た方がいい。
行為がない点を物足りなく感じる人もいるだろう。ジャンルの期待値は人によって違う。本作は脱衣と会話と対局に振り切っている。その割り切りが潔い反面、求めていたものと違う、という感想も出る。
VRは別課金だ。本体だけで完結すると言いつつ、一番美味しい距離感はDLC側にある。この分け方自体はわかりやすいが、最初からセットで出す方が正直だった、という見方もある。
あとは、相手の強さが局によってぶれること。カジュアルでも初戦から和了られることがある。コンティニューがあるので致命傷ではないが、テンポを崩される瞬間はある。
誰向けで、誰向けでないか
向いているのは、昔ゲームセンターでこの系列を打っていた人、3D美少女のモデルとモーションをじっくり見たい人、麻雀は弱いけど対局ゲーは好きな人、VR環境が既にある人。逆に、本格的な四人打ちの駆け引きをしたい人、行為シーン必須の人、短時間で全コンテンツを消化したい人には向かない。一人あたりの対局とエピソードを丁寧に見る作りだからだ。
プレイ時間の目安を無理に数字で出すのは難しい。オートで一人を最後まで持っていくだけなら数時間で見える。4人全員のエピソードと思い出、アチーブメントまで見ると、かなり伸びる。贈り物で好感度を上げる作業が、意図せず中盤の時間を食う。
今この文章を書いている時点で、発売から一日しか経っていない。今後パッチで難易度や追加要素が入る可能性はある。現時点の完成度として言えるのは、「筐体の記憶を3Dとボイスで更新する」作業としては、かなり真面目に作られている、ということだ。冗談でクラファンが16倍になった作品、というより、16倍になったからここまで作り込めた作品、に見える。
最後に
『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』は、派手な新ルールで麻雀を再発明した作品ではない。二人打ちで和了て、一枚ずつ脱がせて、会話を聞いて、もう一度同じ子と卓を囲む。その繰り返しを、今の画面と今の距離感でやっている。
麻雀が打てなくてもオートがある。VRがなくてもカメラが回る。昔のカードが箱の中に入っている。店長は最後に座っている。それだけで、このジャンルを知っている人には十分な理由になる。
買うなら、まずデスクトップ本体で一人分を最後まで見て判断すればいい。距離感に物足りなさを感じたときだけDLCを足す。発売記念の割引は9月10日2時まで。そのあと正規価格に戻る。
卓の向こう側に誰が座るかは、最初に選んだ一人で決まる。自分はみづきから入った。健康的な声でリーチを宣言された瞬間に、筐体の前で立ち尽くしていた頃の姿勢を思い出した。そういう戻り方をするゲームだった。
